イラスト詳細
ジェック・アーロンの楠木なっくによる2人ピンナップクリスマス2020(横)
ジェック・アーロンの楠木なっくによる2人ピンナップクリスマス2020(横)
イラストSS
光を反射してきらめくオーナメント。鮮やかに輝く二階の窓たち。
色とりどりの飾りが吊るされた家々の間、雪のうっすら積もる道。
さくさくと軽やかな音を響かせ、ジェックとタントは腕を組んで歩く。
吐く息は白い。雲ひとつない空には満月が煌々と光り、冷え切った空気がうっすら暈をかけている。
それでも二人の心は、ぽかぽかとして温かかった。
だって、会えたのだから。会わないまま家に帰ると思っていた道中で、偶然にも会えたのだから。
家に帰ったら何をしよう。どんなことを話そう。
そんなことを思うと、自然と進む足も早まって。それでも、恋人と歩調を合わせるために進みすぎないよう気をつけて。
ああ、今年のシャイネンナハトも、大好きな人と過ごせてよかった。
一秒でも長く、一分でも長く、隣を歩むこの人と、共に過ごせる喜び。
――ありがとう、神様。
――感謝いたしますわ、神様。
二人して、そう心の内で想う。
早く帰りたいけれど、もっとこの愛おしい時間を、共に過ごしたくて。
自然と、互いに組む腕をぎゅっと、互いに引き寄せあった。
*SS担当者:屋守保英NM