イラスト詳細
アニー・メルヴィルの八木ふつきによる2人ピンナップクリスマス2020(縦)
アニー・メルヴィルの八木ふつきによる2人ピンナップクリスマス2020(縦)
作者 | 八木ふつき |
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人物 | アニー・K・メルヴィル 零・K・メルヴィル |
イラスト種別 | 2人ピンナップクリスマス2020(サイズアップ) |
登録されているアルバム | |
納品日 | 2020年12月24日 |
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イラストSS
幻想王都の聖夜は、正に祭りの様相で。
一年前の今日は「はぐれちゃうから」と理由をつけなければ伸ばせなかった手も、今では待ち合わせ場所から歩き出す一歩目で自然と繋いでいて。ふたりの関係が名前を変えて、それが当たり前の事になった。
大事な友達だったはずの互いが、いつの間にか特別になって、――思いを告げてみれば、互いに同じだったなんてと笑って、ちょっとだけ泣いて。
そうして「こいびと」となった二人にとって、初めての聖なる夜。
買い物をして、とっておきのレストランで食事をして。もう少し一緒に居たいんだと零が告げた時、アニーも「わたしも!」と返してくれたのがどれだけ嬉しかったか。
チトリーノの黄色がきらめくブレスレットを繋いだ手に揺らし、街を歩き――ふたり、大きなツリーの前で立ち止まる。
綺麗だね、そうだねなんて言葉を二、三交わし――アニー、と零が名を呼ぶ。
「最後に、もう一つプレゼントがあるんだ」
零のグレーの瞳が、アニーをまっすぐ捉えて。アニーは贈り物、に気付く。
こくり、小さく頷いたアニーがそっと目を閉じて――唇がそっと、重なった。
はじめての触れ合うだけの口付けは、何よりも熱く、甘い――
*SS担当者:飯酒盃おさけNM