イラストSS

　煌びやかなる日。一年に一度の催事――それがシャイネン・ナハト。
　誰も彼もが眩いばかりの輝きに眼を奪われる中で……

「ねぇねぇギルオス君！　このサンタはどこに置くんだい？　受付の机がいいかな！」
「うん――？　おや、可愛らしい人形もあったものだね。目立つだろうしそこにしようか！」

　その輝きを彩る者達がいた。
　ローレットの一室でシャイネン・ナハトの飾りつけをしているマリアとギルオスだ――二人とも紅い衣に身を包み、多くのプレゼント箱に囲まれた中で飾り付けに勤しんでいる。
　実はこれより近所の子供達が遊びに来るのだとか。折角のお祝いの日だからとプレゼントを用意し――更にはローレット自体を彩ろうと作業をしている真っ最中。
「ふふ！　喜んでくれるかな！　さぁさぁもうちょっとだから頑張らないとね！」
「ああ勿論さ――これも飾らないとね。マリア、そっちを持ってくれるかい？」
　任せて！　と、彼女の指先には星を模したガーランドが。
　壁に貼り付け賑やかしとしよう。空に浮かぶ星が、子供たちの手にも触れれる様に。
　あぁ――輝かんばかりのこの夜に。
　盛大なる祝福の意を込めて……