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一条 夢心地の鹿野慈によるシングルピンナップクリスマス2020(縦)
一条 夢心地の鹿野慈によるシングルピンナップクリスマス2020(縦)
イラストSS
「マジ卍じゃあああああ!!」
シャイネンナハト特別講演会にて、雪降る舞台でマジ卍ダンスを披露するみんな大好き一条 夢心地(p3p008344)。
その白塗りフェイスとちょんまげ、さらにはなんか豪華な和服で一躍有名になった彼の素顔を……知るものは実に少ない。
舞台の裏。楽屋の出口には夢心地ガチ勢女子たちが駆けつけ、『天晴』て書かれた金の扇子を広げていまかいまかと夢心地が出てくるのを待っている。
機材スタッフやバックダンサー、その他様々なスタッフがその中を通り抜けては、女子達を横目にみていた。
そんな中に、長い髪を垂らしオシャレなマフラーをつけた男がひとり。
夢心地ガチ勢たちの視線をうけることなく、花束を抱えて通り抜けていく。
男はそのまま集団から抜け出て、街の裏通りへと入っていった。
煉瓦の続く道のなか。
ぽつぽつとならぶガス灯のオレンジめいた光が彼と壁を照らしている。
「待って!」
そんな彼を立ち止まらせる、一人の声。
振り返る男にそっと近づき、うら若い少女は彼を間近で見つめた。
「……夢心地、さん?」
男は。
否、一条夢心地はフッと薄く笑って、口元に指を立てた。
「内緒じゃ♪」
それはシャイネンナハトの夜に見せた、一抹の幻。
きっと誰にも見せなかった、本当の素顔だった。
※担当GM『黒筆墨汁』