イラストSS

●聖夜（デス・ゲイム）
「一体何ですか！　このブラックバイトは！
　ホラーものとは聞いてませんよ！　流石の私でも聞いてない！
　全然反応足りてませんよ！」
　サリューに設えられた別邸、幻想に不似合いな日本家屋を二つの影が走っている。先行するのはアルプス・ローダー(p3p000034)。『混沌クリスマス普及委員会』を名乗る怪しいお兄さんからプレゼント配布のバイトを請け負ったトンチキだ。
「ふふ、面白い。
『聖夜』等とは柄にもない事と思うたが――
　よもやわしの部屋に忍び込もうとする曲者がおろうとはな。神仏も中々粋な計らいをするものよ！」
　それを追うのは死牡丹・梅泉(p3n000087)。抜身の妖刀をぶら下げて『曲者』を斬り捨てんとアルプスを猛追している。
「時給10万Goldでも割に合わないんですけど！」
「何処ぞで聞いた声な気もするが、気の迷いじゃな！」
「いえ！　もっと魂に耳を傾けて！　戦わなきゃ現実と！」
「キェェェェェェェェェ――ッ！！！」
　聖夜にも酷い話はあったもので。
　全く酷い話だからこそアルプスらしいとも、ローレットらしいとも、もっと言えばイレギュラーズらしいとも言えるのか。
（……あ、死ぬかも……）
　アルプスがピリオドの向こう――聖夜の翌朝を迎えられるかどうかはこれからの走り次第である！