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イラスト詳細

ティア・マヤ・ラグレンのSS用イラスト

作者 -
人物 ティア・マヤ・ラグレン
イラスト種別 SS用イラスト
納品日 2020年01月17日

5  

イラストSS

●青薔薇輪舞
「……もう、本当に。ティアさんは欲張りなのですから」
 宴もたけなわ、クライマックスを迎えた『誕生日会』にもう少し、もう少しとおねだりの言葉を向けた
ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)にリーゼロッテ・アーベントロート(p3n000039)は呆れたような、からかうような。それがない交ぜになった調子で嘆息した。
「今日は私のお誕生日ですのよ? たっぷり頂く日の筈ですのに」
「うん。それはそう、だからきっと今夜も明日も楽しいよ」
 唇を尖らせたリーゼロッテにティアは微笑んでそう返した。
「む……」
「それとも、楽しくなかった?」
「……少し意地悪な質問ですわよ」
 絵に描いた貴族の令嬢にとって、使用人の居ない旅行は酷く稀有なものだった。
 彼女が望んだ今日という日をイレギュラーズが――目の前のティアがどれだけ彩ったかを彼女は良く知っていた。
「あはは。この際だから使えるものは使おうかと思って」
 それは駆け引きであると同時に気安い友人同士のやり取りでもあった。
 ティアはリーゼロッテにとってイレギュラーズの中でも特に親しい部類の人間だ。
 そもイレギュラーズ以外に畏怖され、親しい人間が極端に少ない青薔薇にとってみれば特別に特別を掛け合わせたような貴重な存在でさえ、ある。
「仕方ありませんわねぇ――内緒で、特別ですからね?」
 ティアの願いはダンスの続き。彼女のステップを盗む好機のその所望。
「嬉しい。折角付き合ってもらえるのなら後悔のない様にしないと」
『無理はせん様にな?』
「無理はしないよ、無茶はするけど。それじゃあ、リーゼロッテ、よろしくお願いします!」
 心配する胸の十字のその声に応じる事もそこそこに、ティアという美花が満開に開く。
 ダンスで舞う様に動き、捉え所もなく攻撃を叩き込む――
 その動きができるのであれば、目の前の彼女に一歩でも近づく事が出来ようか?
 それはティアにある確かで強い願いだった。


※スキル『ローズティア―・ウィズ・ミー』を獲得しました!

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