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ベーク・シー・ドリームの佐東敏生による2人ピンナップクリスマス2019(横)
ベーク・シー・ドリームの佐東敏生による2人ピンナップクリスマス2019(横)
イラストSS
ビュッフェなの! と焔宮 鳴は瞳をキラキラさせた。狐の尻尾もうずうずゆらゆら。
「順番に、少しずつ食べるの!」
皿を持っていざ行かん、ビュッフェ列。鳴は何度か並び、食べてはほわわんと幸せ顔。お腹がいっぱいになったら今度はデザートだ。
お腹がいっぱいになったんじゃないのかって? 女の子にとって甘いものは別腹なのです。
可愛らしいケーキの数々に再び目を輝かせる鳴。──しかし、そこで見つけてしまった。
(大きいたい焼きなの!)
デデデデンと存在感溢れるたい焼きがいた。あれ食べたい。美味しそう。ほらすごく美味しい匂いがする!
「いただきますなの!」
「は?」
飛びかかる鳴に呆けた声を上げたのはたい焼き本人──本魚と言うべきか?──ベーク・シー・ドリームだった。当然だ、美味しい匂いがしようとたい焼きに見えようと彼はたい焼きではない。
「いや待ってください食べないで食べられたくないててててて!!」
鳴の八重歯に悲鳴をあげ、びっちびっちと跳ねるたい焼き。鳴の噛む力が弱まった隙に流れるが、彼女はキラリと目を光らせた。
「逃げちゃダメなのー! 鳴に大人しく食べられるの!」
「食べないでって言ってるじゃないですか!!!!!!」
食材適性はあるけれど、どうか、食べないで。
※担当『愁』