イラスト詳細
恋する乙女戦線作戦司令部:レジーナの場合
作者 | ちろりるら |
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人物 | 善と悪を敷く 天鍵の 女王 リア・クォーツ ドラマ・ゲツク リーゼロッテ・アーベントロート |
イラスト種別 | 4人ピンナップクリスマス2019(サイズアップ) |
登録されているアルバム | |
納品日 | 2019年12月24日 |
イラストSS
●乙女戦線! ~レジーナの陣~
一体最初に誰がそれを言い出したのか。
大体の局面において胡乱な企てというものは、その場のノリで決まってしまうものである。「パジャマパーティーをしよう!」という名目でこの日、善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)(レジーナ)の居城を訪れたのはリア・クォーツ(p3p004937)、ドラマ・ゲツク(p3p000172)。何れも何時もレジってるレジーナさんに遜色無く、何とも恋色のクオリア(笑)を奏でる度し難い二人であった。
「何だか、こういうのもワクワクしますね!」
普段とは異なる状況に『インソムニア』も備えれば鬼に金棒。最近はアクティブさを増したドラマが目をキラキラと輝かせれば、
「今日は素直に――腹を割って恋バナね!」
まさか修道院でそれをキメる訳にはいかないリアも盛大なガス抜きじゃとばかりに力一杯宣言していた。
女が三人集まれば姦しい。今夜の話題は、仰る通りの恋バナだ。
この三人、誰が誰に恋しているか等、事情通でなくても知っている。概ね生暖かく見守られるローレット公然の秘密という訳だ!
「じゃ、じゃあ――コホン、我(わたし)から遠慮なく」
レジーナの赤い瞳が宙を見つめた。
まるでそこに愛しい――あの砂糖菓子(毒)の少女が居るかのように。
――我(わたし)はね。欲しいと思ったの。
この手で摘みたいと、思って。思ってしまったの。
何もかもを欲しいままにしていたあの蒼薔薇を。
あの人は奪う者だから、逆に奪いたく感じるの。
レジーナの言葉は熱を帯びる。
――でもそのお嬢様の前に立てば、何も上手くいかないわ。
恋を覚えたばかりの少女のように。高鳴る胸を抑える術を知らないの。
『馬鹿みたい』。本当にもどかしいったらないわね?
リーゼロッテ・アーベントロート(p3n000039)も愛されたものである。
「おお……」と謎の感嘆を漏らしたドラマが勇ましい言葉とは裏腹に声がどんどん頼りなくなるレジーナの顔を覗き込む。一方でリアはにやつく口元を隠しながら「分かってる、分かってる」と意地悪く頷いていた。
(……私も、ああいう顔をするのでしょうか)
ふと考えるドラマちゃん。しているよ。いつもぐるぐるしているよ。
(重症だわ。ま、まぁ私は伯爵には――)
君はまともに話せないからもっとひどいよ。いつもぐるぐるしているよ。
「な、何だかものすごく弱味を晒した気分なのだわ……!」
レジーナさんの頬は見るからに紅潮し。
「まあまあ」と根掘り葉掘り先を促す二人に、夜の語らいはまだ続く。
でも、言っとくけど。君らもその内的になるからね???
※担当『YAMIDEITEI』