イラスト詳細
フィーア・プレイアディのおしかつによる2人ピンナップクリスマス2019(横)
フィーア・プレイアディのおしかつによる2人ピンナップクリスマス2019(横)
イラストSS
山はすっぽりと雪化粧。
中天の太陽が投げる光はさんさんと、雪野に反射する。
輝かんばかりの白の世界に、なおも白く露天風呂の湯気が立ちのぼる。
冷えた身体はお湯でじんわり温められて、ほんわり赤くなった頬を山の風がさます。
まさに極楽。
「ふぁーっ。平和なのです」
ユリーカは風呂を囲む岩に寄りかかった。
その動作でずり落ちかけたタオルを、フィーアはユリーカの頭に載せなおした。
「ありがとです~」
「いえ。いつもお疲れ様です」
いつも頑張っている新米駆け出し情報屋のユリーカを労うため、フィーアはこの露天風呂に誘ったのだった。ここは良いロケーションなのにあまり人に知られていない、ゆっくり休むのに最適な場所だ。
「えへへ、ローレット期待の星は頑張るのですよ……あぷっ……!」
タオルをぐるりと巻いた無い胸を張りすぎて、つるっ、ぽちゃん。湯に没したユリーカを、フィーアは速やかに掬い上げた。
ユリーカ―はぷはーっと息を吐いて、照れたように笑う。
「ここの岩、つるつるなのです」
持ちこたえる場所が無かった、とユリーカはなめらかな岩に手を滑らせた。
「泉質のせいもあるかと思います」
フィーアは両手に湯を掬い、透明感のある湯を腕に沿って流した。
この露天風呂は、肌がすべすべになる美人の湯という触れ込みだ。
「じゃあボクは頭の先から全部美少女になるですね」
どこまでもユリーカは前向きだ。
ユリーカのそんなところを好ましく思うフィーアの口元には……確かに微笑が浮かんでいたのだった。
※担当GM『月舘 ゆき乃』