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ハイデマリー・フォン・ヴァイセンブルクのはちごうによる2人ピンナップクリスマス2019(縦)
ハイデマリー・フォン・ヴァイセンブルクのはちごうによる2人ピンナップクリスマス2019(縦)
イラストSS
「あったかーい」
「そんなにひっつかないで、歩きにくいであります」
「いいじゃん、いいじゃん。今夜はシャイネン・ナハトなんだし」
粉雪の舞うメインストリートはホワイトイルミネーションで飾られ、街灯の上ではトナカイが踊り、通りの先にある巨大なツリーには輝く星が。今夜は街をあげて、「おときの国」になっていた。
「ところで、セララ。本日、魔法騎士の仕事はお休みでありますか?」
「今夜のボクは、ハイデマリーだけのアイドルだよ。二人でこの輝く夜を楽しもう」
セララはニッコリ笑って、うさ耳風リボンを揺らした。
「なんてゆるい……」
そう呟いたものの、ハイデマリーはちょっぴり嬉しかった。照れを隠すために目をそらす。
「ねえねえ、どうせならバックとブーツもお揃いにしない?」
「え?」
すでにスカートとダッフルコートを同じデザインで揃えている。セララは白、ハイデマリーは紺だ。
ただでさえセララの影響で『魔法少女』と誤解されるのに、これ以上揃えると……。
「そうと決まったら急ごう!」
「その計画、ワタシは承諾していないでありますよ」
いいから、いいから、とセララは強引にハイデマリーの手を引っ張る。
(「しょうがないでありますなぁ」)
毎度のことなのだが、ハイデマリーは不満を抱えながらもセララの我儘を受け入れていた。
溢れてくるあたたかさで胸をいっぱいにして、ハイデマリーはセララと一緒に通りから通りへ、店から店へと歩きまわった。
※担当『そうすけ』