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Scheinen Nacht2019/mochiIL
Scheinen Nacht2019/mochiIL
イラストSS
もうすぐシャイネンナハトがやってくる。
メイメイはなんとか部屋の中にプレゼントを運び込んだ。
外は寒い。手袋をはめた手をすりあわせ、頭をぷるぷると左右に振ると、青灰色の髪とヒツジの角から雪の欠片が零れ落ちる。
ピピさんがキュイと鳴いた。
早くあったかい場所に入るように、と言いたいのか、鼻でメイメイをとんと押す。
「ありがとうございます」
言葉に甘えて、少し休憩をとることにしよう。
それが終わったら、今度はツリーに飾りつけだ。
あたたかい紅茶を飲んでひとごこちついたメイメイは、ぎゅ、と手を握りしめ、気合を入れる。
(がんばります)
大きなツリーの飾りつけは、小さなメイメイにとっては難しい作業だった。椅子をもってきて、背伸びして、そっとツリーに手を伸ばす。
オーナメントをちりばめて、何度か椅子から降りて全体を確認する。電飾に、きらきらと飾りが輝いているのを見て、メイメイはほうとため息を吐いた。
上手にできた。と、思う。
最後にてっぺんに星をすえるため、精いっぱい伸び上がる。銀色の星を配置して、メイメイはふわりと微笑んだ。
※担当『布川』