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イラスト詳細

【シャイネンナハト2019】冬の夜のお買い物

作者
人物 十夜 蜻蛉
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2019(サイズアップ)
納品日 2019年12月24日

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イラストSS

 先程までの雪が嘘のように、満天の星空が瞬いている。
 街を歩く人々は、この厳粛な白の街においても忙しなく。大通りは買い物客で賑わっていた。
 シャイネンナハトの買い物に、新年の休暇を過ごすために。道行く人々は大きな袋を抱えている。
 この通りでは今日を境に休暇に入る店も多く、ちょっとした食材が安く買えると評判だった。喧噪に耳を傾ければ掘り出し物の噂も聞くことが出来る。
 こうして天義のフォン・ルーベルグと、幻想のメフ・メフィートを瞬く間に行き来出来るのは、きっと特異運命座標の役得なのであろう。

 そんな雑踏の中で耳を揺らして歩くのは蜻蛉だった。
 蜻蛉と言えば艶やかな着物姿と云う印象があるが、今夜はカジュアルな装いに身を包んで。きっと買い物には都合が良い。
 紙袋から覗くのはいくつかの箱、本場のシュトレンに、シャイネンナハトの飾りと、後は――

 ふいの冷たい風に、首元の小さな姫君が目を閉じる。
「さぁ……お買い物済ませたし、はよ家帰ろか」
 蜻蛉が小首を傾げるように姫君に頬を寄せると、姫君もくりくりと頭をつけた。
「寒いねぇ、稟ちゃん」
 紙袋を抱えながら。蜻蛉はそろそろずりおちそうな姫君を――爪をたてられないよう――良い位置へ戻してやる。
 小さな姫君はふぐっと吐息を零した。
「こんだけ寒いと、お星さんも、とっても綺麗やわ……」

 まずはローレットの支部へ。
 そうしたら、イグルーに、バーに。今年もいくらか約束があったから。

※担当『pipi』

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