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アンジェリーナ・エフォールのまにまにによるシングルピンナップクリスマス2019(横)
アンジェリーナ・エフォールのまにまにによるシングルピンナップクリスマス2019(横)
イラストSS
聖夜の一時には大胆に。
アンジェリーナはベッドの柔らかさを背に感じていた。
身体を動かせばベッドが軋む。鳴る音と共に胸の鼓動が早くなり、頬の熱が内から昇り。
彼女の呼吸を些か、深く。
「……あの」
零れた言葉。震えそうになる喉から、しかし隠して極めて平常に。
同時、衣をずらした音を微かに。胸元のリボンを流れに沿って自ら解き。
指先に掴むスカートの裾を――ほんのり持ち上げて。
――私にはプレゼントくれないんですか?
小さな口が、そう動いた。
肌が見える。彼女の身体のラインに沿うそのメイド服は、ずれたスカートの角度故に素足の面も今宵は晒していて。普段なら見えぬガーターベルトの――『天』すら、微かに。
彼女の意だ。偽りや、誤魔化しの類ではなく。
心の底からそう呟いている。
年に一度の特別な日。『プレゼント』は誰しもにあるべきもので。
アンジェリーナにとってのプレゼント――『幸せ』の形を、欲しいのだと。
問われた者は、さて。如何な選択肢を成す事か。
夜は更ける。
何があろうと覆い隠すが如く雪は降り、白き刹那がここにある。
誰しもに、シャイネンナハトの輝きを。
祝福を貴女に。今宵の想い出を、貴方の記憶に。
※担当『茶零四』