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ドラマ・ゲツクの炭酸マカロンによる2人ピンナップクリスマス2019(横)
ドラマ・ゲツクの炭酸マカロンによる2人ピンナップクリスマス2019(横)
イラストSS
私の好きな人はだらしない。
私と居ても平気で他の誰かに目移りする。
ステラちゃんは兎も角、寝言で余計な事を言わないで。
私の好きな人は変に器用だ。
すぐ「妬いた?」とかそれを冗談に変えてしまう。
はぐらかすのは上手だけど、妬くに決まってるから聞かないで。
私の好きな人は意地が悪い。
いい加減で適当でちゃらんぽらんで身勝手で。
大凡物語の王子様が絶対しない行動ばかり好んでする。
悪い男なんて言うけれど、間違いだ。きっと単なる悪魔です。
覚悟を決めてデートに誘っても、彼は余りに如才ない。
こっちの気持ちも知らないで、今夜をどれだけ指折り数えたか知らないで、お洒落に何時間かけたか知らないで。叡智の捕食者(わたし)がどれだけ頑張ったのか、きっと知らない癖に知っていて。
だからもう、きっと『こう』なったのは当然だったのだ。
『それ』を言う。
返事なんて待たないで、首に手を回して背伸びする。
不覚を取った彼には自分を鍛えた事を後悔するだろうか?
「……てよ」
踏み出した自分の背中を押す呪いは、繰り返された彼の言葉への意趣返し。冗談と諦め交じりにレオン君が吐き出すその言葉が何時も、何時だって気に掛かっていた。
――本気になってよ――
脳裏の彼と震える唇が同じ言葉を紡いでいる。
白い息が目の前で弾けて、驚きの色を見せた彼の唇が微かに動く。
聞きたくて、聞きたくない言葉はすぐそこで。
私は思わず涙が零れそうになって目を閉じる――
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※担当『YAMIDEITEI』