イラストSS

●白い魔女がやってきたぞっ！
　クリスマスの真っ白に広がる雪の中、真っ白な魔女が真っ白な袋を手にぴょんぴょん跳ねて楽しそうにプレゼントを配りに奔走する。
　雪兎たちを従え、白い肌を白いもこもこの服に身を包み駆けるその姿はまるで聖夜に現れた白い天使。かわいらしいちびっこの少女に見えるけれどフルオライトは立派な幻想種。そこんじょそこらの人間種よりもずっと長生きしてるのだ！
　雪の道を裸足で突っ走るフルオライトの表情は元気はつらつ、一点の曇りもない笑顔で。緑の瞳を輝かせ次のプレゼントを配る相手の下へと白い道を急いで行く。

　混沌に生きる全ての住民へ幸せを配るために、フルオライトはその背中に背負った大きな袋が空っぽになるまで家々と言う家々へプレゼントを配って行くのだ。

「楽しすぎて、なんだか袋も軽く感じてきたぞっ！」
　そんな事を言いながら、フルオライトの笑顔はさらに明るくなっていく……それははしゃぎすぎちゃって彼女も知らぬうちに破けた袋の裂けめからちょっとプレゼントが零れちゃってるからなのだけれど。まあ、たとえプレゼントが全部転げ落ちてしまってもきっと彼女なら問題はないだろう。
　なぜなら、例え渡す物がなくとも彼女のその明るい笑顔が、最高のプレゼントとなるであろうから。

　※担当GM『塩魔法使い』