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「あの方向音痴小娘!まさかこんな所で、あああ!!(逃」
「あの方向音痴小娘!まさかこんな所で、あああ!!(逃」
イラストSS
今日は聖なるシャイネン・ナハト。
いくつもの小さな奇跡が叶う日である。
「あっ」
「……!」
雪降る街角を行き交う人々の中で、偶然にも二人の視線が合った。
いや、それはある種の運命と言ってもいいのかもしれない。
「ライハ?」
「……」
青い瞳が、こちらを見ている。
沈黙は肯定だった。
「ライハ……」
そして、動き出したのはティリスだった。
「お前ついに見つけたぞ待て逃げるなここで会ったが百年目おいまて逃げるな大人しくしろライハアアアア!」
ライハもまた素早く踵を返し、街中を駆けてゆく。
(まずいな、こんなことになるとは……)
咄嗟に路地に飛び込んだが、ライハもこんなことでティリスをまけるとは思ってはいない。
かつての仲間はそれほど容易い人物ではない。
その実力のほどは、ライハも身をもって分かっていた。
「こんなタイミングでこんな偶然があるのか?」
ひそかに災害を期待していたが、それが自分に降りかかってくるとは。
「……見つけた!」
鬼気迫る様子のティリス。
とりあえず、捕まれば一発はぶん殴られることは確実だ。
(もう会うことはないと思っていたのだけれどね……)
※担当GM『布川』