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恋歌 鼎の炭酸マカロンによる2人ピンナップクリスマス2018(横)
恋歌 鼎の炭酸マカロンによる2人ピンナップクリスマス2018(横)
イラストSS
――疲れて寝てしまったのか。
「……まぁ、もう遅いからね」
シャロンは見据える。微かに聞こえる時計の針が動く音とその時刻を。
もう間もなくシャイネン・ナハトも日付が変わる。一夜は終わる、その頃に。
「さて、どうしたものかな。毛布を掛け直したい所だけど」
下手をすると起こしてしまう。それは可哀そうだ。
シャロンは判断に迷って横目で鼎を。眠る、彼女の横顔は愛おしく。その髪を弄る。微かに。起こさない様に指で遊んで、さすれば同時。鼎の小さな唇に目が吸い寄せられる。柔らかそうな、その唇が――
「ん……シャロン……」
動く。瞬間、シャロンの鼓動が跳ね上がる。
今のは寝言か? それとも、と固まりそのまま数秒、数十秒、あるいはもっと。されば。
「……ふふ、どうしたんだい? そんなに熱心に見つめて」
鼎の瞼が薄く開かれる。
視線はこちらに。やがてぱっちりと目を開いて。やはり、起きていて。
「……なんてね、別にシャロンになら」
私は、良いのにね?
何を、とは言わず。互いに見つめて。
時計の音が鳴る。十二時を示す、時の音が。
ああ、特別な一夜。年に一度の今日この日。
シャイネン・ナハトは今年も二人で。
※担当GM『茶零四』