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イラスト詳細

亡者の眠る灰夜

作者 大希
人物 ジェック・アーロン
イラスト種別 関係者1人+PCピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2018年12月24日

14  

イラストSS

 それは、ここではないどこかの世界の1日。

 雪が降る。しんしんと、しんしんと。
 綺麗ではない、雪が降る。
 雪は等しく降るけれど、屋根のある場所にいる2人にはかからない。いや──降られない場所にいる。
 空から降るものは雨であろうと、雪であろうと有害だ。それに触れるのは既に亡い者。
 音もなく降り続ける雪は屋根に溜まり、地面に積もり、寒さに耐えられず地に伏した者たちへ触れる。
 世界の降らす雪を、2人はただ見ているしかできない。雪に触れてしまわぬように屋根の下から動かず、その空気を直接吸ってしまわぬようにガスマスクをつけて。
 どこかへ隠れているのか、それともこの辺りにはもうジェックと『彼』しかいないのか。少なくともこの場で立っているのは2人きり。
 亡骸となった他の者は少しずつ雪へ埋もれていく。
 何もかもを害ある白に染め、無に帰してしまうような光景。いつか、ジェックたちもこのように消えていってしまうのだろうか。
 誰に問うたとしても答えがないことは知っていた。故に、2人とも言葉なく眺めている。

 それはまるで世界が自身に捧ぐ─無音の葬送歌。

 ※担当GM『愁』

挿絵情報

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