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イラスト詳細

ペッカート・D・パッツィーアのkiyoponmaruによるシングルピンナップクリスマス2018(縦)

作者 kiyoponmaru
人物 ペッカート・D・パッツィーア
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

19  

イラストSS

 ステンドガラスがろうそくの火に照らされ、火が揺れれば同様に影もゆらりと揺れる。そのろうそくの傍らに、人ならざるモノがいた。
 1対の角、悪魔の尻尾。瞳の片方は天使から奪ったもの。人ではなく、されどこの世界においては旅人(ウォーカー)と呼ばれる者──ペッカート・D・パッツィーア。
 ここはペッカートが望まれない場所だろう。静謐で、神聖で、清浄な、人々が『教会』と呼ぶ場所なのだから。それでも彼が今日、ここにいるのは──。

 ──キィ。

 小さく扉の軋む音。ペッカートの視線が動き、それを捉える。
 ふらりと入ってきたのは幼い少女だった。少女は真っ直ぐにペッカートを見つめながら目の前までやってくると、「あくまさん?」と問いながら小首を傾げる。
 頷いたら、この少女は如何するのだろう。逃げるだろうか。人を呼ぼうとするだろうか。
 ペッカートはそんな思考を片隅に、ゆっくり口角を上げた。
「今日は見逃してくれよ。な?」
 そう、今日は──今宵はシャイネン・ナハト。争いごとを起こさない日だ。
 しぃ、と秘密の話をするように人差し指を唇に当てる。少女は目を瞬かせると悪戯っ子な笑みを浮かべ、同じように人差し指を立てた。

※担当GM『愁』

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