PandoraPartyProject

イラスト詳細

私へのプレゼント

作者 梅野ユメ
人物 コレット・ロンバルド
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2018(サイズアップ)
納品日 2018年12月24日

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イラストSS

 破壊神と聞けば視界に収めた物を片っ端から壊すような、獰猛とした神を思い浮かべる者もいるだろう。けれど、当の破壊神──コレット・ロンバルドが聞けば、眉根を寄せて「ハァ?」と聞き返すに違いなかった。
 彼女はその力を以って、元いた世界を何度も救った神である。そして神といえど、少女。寝て、食べて、外出の際にはお洒落だって気を使うし──漫画だって読むのだ。

 その日、コレットは足早に帰ってきた。もちろんシャイネン・ナハトに見られるという祈りの流星を満喫しながら、である。
 しかしその流星は、一夜中──起きてる限りの時間で眺めるほどの優先度ではない。少なくとも今、星見よりもやりたいことはコレットの手元にある。
 人間サイズの机へ広げられ、積まれる本。それは両手でも数えられない量だ。大人買いした大量のそれは、自らへのプレゼント。
 紐をほどき、挟まれていた紙を取り除き。コレットは1冊を手に持つと、テーブルの傍らに座り込んだ。壁を背にして漫画をそっと開く。
 誰かがコレットを邪魔する事もない。最終巻まで買ってきたから、終わりまで一気に読む事もできる。そこからは無言の時間で──ただ時折、ぱらりと本をめくる音だけが小さく響いた。

※担当GM『愁』

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