◯オープニング？


この依頼が、いつの頃より『ギルド・ローレット』に存在するのか、真実を知る者は少ない。しかし、誰もが『ギルド・ローレット』に昔から存在する気がする、イレギュラーズも非イレギュラーズも問わず、誰でも受諾可能な、何回でも無期限で受諾可能な、簡単な依頼がある。


「鉄帝国にある駅舎【羅生門駅】を知っておるじゃろうか？」

鬼の娘、雛罌粟(ひなげし)は言う。

「鉄帝国には、人々の足として、蒸気機関車が走っておるじゃろう。その駅舎のひとつが【羅生門駅】じゃ。
ウォーカーの中には、芥川龍之介様なる者が書いた小説『羅生門（らしょうもん)』の物語や、京の都にあった『羅城門(らじょうもん)』について、そして羅城門に住む鬼の噂についても、見知っておる者がおろう。
ソレを鉄帝国風に、スチーム・パンク・ナイズした古くて大きな二階建ての駅舎が【羅生門駅】、我が城じゃ」

鬼の娘の言葉を引き継いで、依頼を仲介する情報屋は言う。

「依頼人は鬼の彼女、雛罌粟(ひなげし)さん。
この依頼を受けた者には、『鉄帝国にある駅舎【羅生門駅】に関する噂話を作成して、できれば、その作成した噂話を誰かに広めて欲しい。
元からある誰かの噂話に、尾ヒレ、背ビレ、胸ビレまでも、際限なく付け足して、いってもらっても、構わない。

大事なのは、それが『噂話』であること。

依頼主は、思わず蒸気機関車を降りて立ち寄りたくなる駅の噂、
羅生門駅を目的地に設定して旅行したくなる観光地としての噂、
利用者としての君の口コミの噂、
とにかく、【羅生門駅】に関する皆の興味を引くような面白い噂話を求めているんだ。

君たちが作成して広めるのは、あくまで、虚実が入り交じった、信憑性の低い『噂話』であってほしい。

当然ながら、噂話のテイを成さない、他人の単なる悪口とか、駅舎【羅生門駅】の風評を落とすような噂とかはダメだよ。

思わず、【羅生門駅】を利用したくなるような、そんな噂話を依頼を受けた君たちに作成してもらいたいんだ。

ーー依頼達成報酬は、鉄帝国を走る蒸気機関車のワンデイ・パス、終日無料乗り放題！ 一日乗車券だ。これを駅員に見せれば、一日だけだけれど、蒸気機関車で行けるところなら、どこへだって行くことができる、便利なチケットなんだよ。
ーー頼めるかい？」

◯PL、依頼解説
お題にあるように、これは日常イベントシナリオを真似たモノです。

概略を簡単に申しますと、鉄帝国を走る蒸気機関車が停車する駅舎のひとつ、『【羅生門駅】についての噂話』を、皆さんで自由に作成して遊ぼうよっていう、ロールプレイング・ミニ・シナリオ・ゲームです。

マスタリングや、リプレイ執筆などはありません。
あなたがお書き込みになられた『噂話』が、そのまま鉄帝国にある駅舎【羅生門駅】の、『噂話』となる設定です。

どなたでもお気軽に、『【羅生門駅】についての噂話』というお題テーマで、噂話を、お書き込みください。


追伸。時々、鬼も噂話に出没します。