駄菓子屋の二階、そこに東の自室はある。


和風に纏められた店内とは違い、こっちはあまり手をつけていないようで……幻想における一般的な部屋だと言って差し支えない。

生活必需品と少しの娯楽品。
中でも目立つのはふかふかのベッド(これだけは譲れなかったらしい、)だ。


用があるなら来るといい。ただしお手紙ください。

(縁があったウェルシュ・コーギー・ペンブロークの子犬が走り回っている)

(ちたちたと子犬が部屋の隅を叩いている)

(子犬が首輪を掲げている。「こむぎ」と丸文字で書いてあるようだ)

(こむぎが眠っている。政宗の帽子に顔を突っ込んで、寝ている。)

(こむぎが目覚めた。政宗におやつをねだりに駆け出した！)

(こむぎは悲しんだ。政宗にはおやつを貰えなかったからだ。こんな日はふて寝に決まりだ)

(あーっ！こむぎちゃん！こむぎちゃんいけませんあーっ！毛布を食いちぎろうとしてはいけませんあーっ！

あー……)

(ついに空気清浄機が導入された。こむぎが鼻炎にならないようにとの気遣いらしい)

(こむぎは眠たい。ご飯が終わった午後の時間はとても眠いのだ。だけど遊びたい。

おもちゃをかみかみしながらこむぎは寝てしまった！)

(もそもそとこむぎが目覚める。悪戯の時間だ！！！)

(こむぎの悪戯は飼い主の手によって阻まれた。なんてやつだ。)

(こむぎは飼い主のベッドをふみふみしている)