ギルドスレッド
unknown
客人を迎える為、茶菓子と珈琲を用意する。勿論、酒を嗜む輩も悦ばせる『飲料』も――最高の持て成しに彫像は不可欠だ。加工する音。蠢く音。笛の音。何かの絶叫が場を満たす――黒い貌には三日月が浮かび、愉快な時間を待ち望む。芸術家は日々『新』に溢れて在るのだ。
「さあ。魂を食べよう。魂を捕らえよう。其処には夜鷹が停まって在るぞ」
韻を踏むが如く。詩を綴るが如く。
「さあ。魂を食べよう。魂を捕らえよう。其処には夜鷹が停まって在るぞ」
韻を踏むが如く。詩を綴るが如く。
「俺は紙面と鉛筆の近親婚の末息子。因習満ちた村の家。夜鷹に呪文教わった。俺は人間紛いだが。為すべき事は知って在る。次元の裂け目嘲笑い、宇宙の原始を吐くのだ。戸口を開け……魂とは扉だ。全人類――精神を宿す存在――に繋がる理だ」
蠢く彫像が鎮まった。歓迎すべき客の登場だ。芸術家は詩とも言い難い音を止め、グラスに諸々を注ぎ始める。内容物は貴方『貴女』次第だ。棚に敷き詰められた書籍を一冊、卓上の上へ。題名は『The Dunwich Horror』だ。勿論『読める』だろう。
「十字に裂けた月が綺麗だ」
「十字に裂けた月が綺麗だ」
此度の客人は揃ったようだ。更なる来客に期待し、茶菓子の量を増やす。爛々と輝く黒貌は仔共の如く。適当な頁を開き。
「魂が捕まえられる事はなかったのさ」
「魂が捕まえられる事はなかったのさ」
魂の物理的接触は不可能だ。だが、干渉は出来る。
私の得意とする死霊術で言うならば…人間の生命が尽きる際に出す魂が構成する霊素の無次元数(スカラー)を捕らえ、人体の外で再構成し死霊を造り出して、それらを自在に操ると言うのが死霊術だ。霊素を蒐集し魂を形作る。仮であれ本物であれ魂に干渉出来る。勿論だがこれは魔法の範疇なので手などで捉えることは出来ない。
私の得意とする死霊術で言うならば…人間の生命が尽きる際に出す魂が構成する霊素の無次元数(スカラー)を捕らえ、人体の外で再構成し死霊を造り出して、それらを自在に操ると言うのが死霊術だ。霊素を蒐集し魂を形作る。仮であれ本物であれ魂に干渉出来る。勿論だがこれは魔法の範疇なので手などで捉えることは出来ない。
魂への干渉で最も大衆的なものは特定の術式による魔術だったな。
これもまた差異は有るだろうが、ジーク卿の言う死霊術のようなものだ。
我が世界では術式の一部に【減衰率低下】を付与する効力が有ってな。
大抵の術は世界を隔てる壁を越えられず霧散するのだが、これを組み込むと他世界他次元へと効果を伸ばす事が可能だ。
そうして魂の存在する次元へ干渉し、その情報を削り取る。
簡単に言うなら、魂を攻撃する、だな。
これもまた差異は有るだろうが、ジーク卿の言う死霊術のようなものだ。
我が世界では術式の一部に【減衰率低下】を付与する効力が有ってな。
大抵の術は世界を隔てる壁を越えられず霧散するのだが、これを組み込むと他世界他次元へと効果を伸ばす事が可能だ。
そうして魂の存在する次元へ干渉し、その情報を削り取る。
簡単に言うなら、魂を攻撃する、だな。
「我等『物語』に登場する死霊の類は『人類』の域を逸脱不可能。魂とは如何なる状況でも人間で在り、支配者の視点には到らない。重要なのは普遍的無意識に繋がる事だ。魂=精神とは神だと思考可能で『唯一』人間を司るものだ。例え支配者でも『生命』では真の恐怖は成せぬ。為せるのは精々発狂程度……我等『物語』の双眸で――無いのだが――覗いた場合、貴様等何方の世界も正しい。否。我等『物語』の世界に双方が在ると説くべきか。何よりも混沌を好み。混沌を綴った我等『物語』には総てが必要だ。過去現在未来。我等『物語』の精神は永劫に色彩を維持可能と解くべきだ」
両者にグラスを渡す。自身は頁を捲り。
「旧支配者。かつて存在し。現に存在し。未来に存在する」
両者にグラスを渡す。自身は頁を捲り。
「旧支配者。かつて存在し。現に存在し。未来に存在する」
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夜鷹が無数に現れる。
魂が解放された場合は『静寂』を。
魂を捕縛した場合は『啼き声』を。
※※※
魂とは何か。
魂の在り方。
諸々を語る場所です。
何方でも歓迎致します。