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ダニッチの怪

魂が肉体を離れる前後。
夜鷹が無数に現れる。
魂が解放された場合は『静寂』を。
魂を捕縛した場合は『啼き声』を。

※※※
魂とは何か。
魂の在り方。
諸々を語る場所です。

何方でも歓迎致します。

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 客人を迎える為、茶菓子と珈琲を用意する。勿論、酒を嗜む輩も悦ばせる『飲料』も――最高の持て成しに彫像は不可欠だ。加工する音。蠢く音。笛の音。何かの絶叫が場を満たす――黒い貌には三日月が浮かび、愉快な時間を待ち望む。芸術家は日々『新』に溢れて在るのだ。
「さあ。魂を食べよう。魂を捕らえよう。其処には夜鷹が停まって在るぞ」
 韻を踏むが如く。詩を綴るが如く。
「俺は紙面と鉛筆の近親婚の末息子。因習満ちた村の家。夜鷹に呪文教わった。俺は人間紛いだが。為すべき事は知って在る。次元の裂け目嘲笑い、宇宙の原始を吐くのだ。戸口を開け……魂とは扉だ。全人類――精神を宿す存在――に繋がる理だ」
邪魔するぞ。
果てさて、こうして他者と語り合うのは何時以来か……。
 蠢く彫像が鎮まった。歓迎すべき客の登場だ。芸術家は詩とも言い難い音を止め、グラスに諸々を注ぎ始める。内容物は貴方『貴女』次第だ。棚に敷き詰められた書籍を一冊、卓上の上へ。題名は『The Dunwich Horror』だ。勿論『読める』だろう。
「十字に裂けた月が綺麗だ」
お邪魔させてもらうよ。
魂の研究に役立つ意見交換が出来るならばこれ程喜ばしい事はない。
 此度の客人は揃ったようだ。更なる来客に期待し、茶菓子の量を増やす。爛々と輝く黒貌は仔共の如く。適当な頁を開き。
「魂が捕まえられる事はなかったのさ」
魂の物理的接触は不可能だ。だが、干渉は出来る。
私の得意とする死霊術で言うならば…人間の生命が尽きる際に出す魂が構成する霊素の無次元数(スカラー)を捕らえ、人体の外で再構成し死霊を造り出して、それらを自在に操ると言うのが死霊術だ。霊素を蒐集し魂を形作る。仮であれ本物であれ魂に干渉出来る。勿論だがこれは魔法の範疇なので手などで捉えることは出来ない。
魂への干渉で最も大衆的なものは特定の術式による魔術だったな。
これもまた差異は有るだろうが、ジーク卿の言う死霊術のようなものだ。
我が世界では術式の一部に【減衰率低下】を付与する効力が有ってな。
大抵の術は世界を隔てる壁を越えられず霧散するのだが、これを組み込むと他世界他次元へと効果を伸ばす事が可能だ。
そうして魂の存在する次元へ干渉し、その情報を削り取る。
簡単に言うなら、魂を攻撃する、だな。
「我等『物語』に登場する死霊の類は『人類』の域を逸脱不可能。魂とは如何なる状況でも人間で在り、支配者の視点には到らない。重要なのは普遍的無意識に繋がる事だ。魂=精神とは神だと思考可能で『唯一』人間を司るものだ。例え支配者でも『生命』では真の恐怖は成せぬ。為せるのは精々発狂程度……我等『物語』の双眸で――無いのだが――覗いた場合、貴様等何方の世界も正しい。否。我等『物語』の世界に双方が在ると説くべきか。何よりも混沌を好み。混沌を綴った我等『物語』には総てが必要だ。過去現在未来。我等『物語』の精神は永劫に色彩を維持可能と解くべきだ」
 両者にグラスを渡す。自身は頁を捲り。
「旧支配者。かつて存在し。現に存在し。未来に存在する」

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