まだ暑さの残る街の片隅。開け放たれた扉は風を通す為か、訪問者を歓迎する為か…
その脇には来訪を歓迎する立札があるが、見える範囲に人の気配はない。

（決勝の体を持つ龍のような蛇のような正体不明の知性体がふらりと姿をあらわす）

（テレパスで会話するが相手が居ないのでどこへともなく弱い思念派が漏れている）
んー…こっちであっていたか…？ 別に急ぎではないから適当でいいのだが…

はて、こんなところに扉が開け放たれた家が…立て札もある。
来客を歓迎する立て札か。

さて、誰の家だろう。

ぉぉ…？なんだか…聞こえないけど、聞こえる…？
（家の奥、陽の光の届かない所でもそもそと動く気配

むむ…中で誰かの気配。
来客歓迎とあるし気配があるってことは空き家じゃないのね。

一対一のテレパス送ろうにも相手の位置が不明瞭…適当放射でいいや（
（雑に思念を垂れ流す）
こんにちはー！
ん…？この時間はこんにちはでいいんだっけ？（空を眺めるとすでに夕方だった）

うわぁっ！？なにこれ、なんか直接聞こえてくる…っ？

……は、はーい！（恐る恐る、外にも聞こえるくらいの声を出して

（位置が絞り込めてきたので思念を放つ方向が収束しつつある）
お、返事があった…誰かいる。
おじゃましていいですー？

あ、これはテレパスなのでお気になさらず？（謎）

て、テレパス……？？
念話とかの系統かな…

どうぞー。
僕はちょと、入り口までいけないから奥へー

念話って認識でOKですねぇ……
ではお邪魔します…と。
（入口から屋内へ入る。ちなみに宙に浮いてるので足音はしない）

そうそう、こっちまで…
（入口から陽の光の届かないところまでいくと、客人を珍しそうに見る少年が
…なかなか、珍しいタイプのヒト？ですね？

（奥へと進み顔を見て）
こんにちは。
珍しい…よく言われるよ。私と同系統の存在はこの世界でもさすがに余り見ないしね。

たまーには見るんだけどね、やっぱり多いのはヒトがベースみたいだから。
こうやってお話しできるってことは魔物じゃなくてウォーカー？

いえす。ウォーカーに分類される存在だよ。
生物か非生物かは自分でも判然としないけど、どこかの世界で発生した知性体ではある。

んー、ヒト以外の種も大抵の場合はヒトベースだね…ウォーカーでも。
この世界出身の種族…いわゆる純種でも獣人的なのが多いし。
人側に寄ってるかほぼ獣かは個体差激しいけど。
あと…一応、機械とか動物の変種みたいなウォーカーもいるようだけど…私みたいなのはさすがに見かけないかな。

ああ、自己紹介がまだだった…
私はェクセレリァス。ェクセレリァス・アルケラシス・ヴィルフェリゥム。
ヒトの声帯では言い難いことこの上ない名前だから呼び方は私だと認識できる範囲でお好きにどぞ。

ェクセレりゃ…す……ヴィル、ヴィルで呼ぶね！いいかな？

ヴィルはこうして話してないと彫刻みたいだよね。
ヒトがベースに多いのは何でだろう、シンカってやつ？
生物か非生物かって、ご飯とかはどうしてるの？
そこでなんとなくわからないかな。

構わないよ。好きな呼び方でどうぞー？

一見すると謎の結晶体だしね、私って…
ヒトが一番繁栄しているから、とかかな？

ご飯ねぇ…こっちに来てから必要になったけど
昔は別に食べないでもそのへんの魔力を吸収して活動できてたからね…

ん、じゃあヴィルで！

どこでもそういうものなのかな？
僕のいた世界でもヒトは多くいたし、僕自身ヒトと同じような形だし。

今はご飯、食べるんだ？

はーい。ヴィル把握。

ヒト以外が反映している世界ってあんまり聞かないかも…？
この【混沌】もヒトガタの知性体が主流だし。
ふむ…その言い分からするとヒトと似ているけどヒトとは違う種族みたいね。

うん…この世界の影響かエネルギー補給が必要になってね。

よろしくね、ヴィル！

ヴィルの世界でもヒトは多かったのかな？
うん、僕は吸血鬼だからね。
といっても世界のほーそくで吸血鬼らしいことなんて、殆どなにもできないだけど…

へえ…補給ってなにを取ってるの？

よろしく。

そうだね…ヒトが多かった気がする。
数えてはないけどよく見かけはしたし。

吸血鬼…なるほど。血を吸って長き時を生き、陽の光を嫌うっていう吸血鬼かな。

何をって…普通の人間が食べるような食事かなぁ。
実は別になんでも栄養にできるんだけどね。