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(忘れぬようにするためには)

遠く後ろから。ここまで。
ちょうど今立っている場所が線。

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昔住んでいた屋敷は、屋敷と呼びはするものの。片隅でしたわ。あまり積極的に関わってはいけませんもの。──昔からそうですわ。わたしたちは、昔から、昔から。遠く遥かのわたしたちから。
わたしは貴族ではございませんし、深緑はあまり階級制度が重く受け止められる気風ではなかったように思います。とても、開放的なひとたちが多かったのではないでしょうか。
猫。猫を見ました。茶色と黒のハチワレの猫。尻尾の先がゆらゆらとゆれて、家々の間へと消えてゆきました。
蔵書は沢山ありましたわ。読み切れないほどに沢山ありました。だからわたしは全てを読んでいないのです。読み切れなかったのです。嗚呼、残念でなりませんわ。
今のわたしは自分で自分の本を選ばなくてはならないのですね。わたしが選ぶ───ふふ、とても可笑しい。
選択するには一を捨て一を選ばなければなりません。対象が大きいか小さいか、それはさておきまして。選択とは一期一会のこれきりであると可能性があるということですよ。
立場を明確にするためには知識が必要ですわ。情報も。本来であればわたしにはそういった情報が必要だったはずですのに。おかしいわ。あまり外に出してもらえなかったのでございます。可笑しいわね。
わたしたちの家の周囲と言えば───なかなか、緑豊かな場所だったかと。深緑らしいと言えばそうでしょうね。近くの村に向かうには時間は必要でしたわ。花屋の少女が愛らしかったことを覚えております。愛らしい割に中身はなかなか強かな少女でしたが。そういうところも嫌いではありませんでしたもの。
一つ。聞きなれない樹木を植えたいと言ってきたのは、もしかすると特異運命座標の人間だったのかもしれません。商人のような気がしていましたが。あれはそう、モミジと言ったでしょうか。サクラというのは時たま聞きますが、あれを言ってきたのはあの人間だけでしたわね。今のところは。
わたしが言っていました。いつのわたしなのかはわかりませんわ。ここではない場所に行きたかったのだと。願いは叶ったのでしょうか。今のわたしでよかったのでしょうか。
小鳥の囀りが聞こえますわね。種は違えども声は違えども、聞く分には違いなどありません。ただ、耳触りが違うだけ。
雨季は過ぎたのでしょうか……。雨音を聞きながら本を読むのは密かな楽しみですのに。そういえば、雨季が短くなったと聞きます。
茹るような暑さが堪えますわね。この身は貧弱と言って良いでしょうし。そうかと言って体を鍛えようなど、とてもとても。

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