PandoraPartyProject

ギルドスレッド

キャリー喫茶店

【個別RP】悪戯の前準備

▼ハロウィン前のある日のこと。
 あなたがいつも通りに喫茶店の扉を開けると、そこは落ち着いたあの喫茶店ではなかった。
 扉の向こうに広がるのは薄暗い広大な部屋。左右を見渡せば、洋の東西どころか世界すらも問わないような種々様々な服があるいはラックに吊るされ、あるいは折り畳まれて置かれ、あるいは打ち掛けられている。
 そんなどこか不気味ささえ感じさせる部屋の奥では、揺らめく灯火の光と、小さな影があった――。

※キティとエクリア・メティオウラの個別スレ

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
――おや、おや。
(部屋の奥側。灯火の近くにいた小さな影が、来訪者に反応して声を上げる)
珍しい、パーセルの坊のお客さんでござりんしょうえ?
(薄暗い闇の中から現れたのは、これまた夜のように黒い髪と浅黒い肌の少女だった)
遠ぉくからあよびやってありんしょう。坊のようにうまくはありんせんけど、茶の一杯でも飲んでいっておくれなんし。
(カランコロンと鳴る扉を抜けた先は、いつもよりも静かで広い店内)……ふむ、彼は外出中なんだね。(迎えてくれたのは黒猫の少女。もといこの店のオーナーであった。きょろりと首を回して彼の姿が無い事を確認すると、ふむと頷く)おや、いいのかい?丁度仕事も今日は無くて暇を持て余していたのだけれど、お言葉に甘えようかな。
ああ、なぁに。エクリアの嬢でありんしたか。
(耳を立て、知った顔と認めるとにまりと笑みを形作る)
近頃またファントムナイトが近くなって、こっちとあっちが混じり始めてござりんしょうねえ。ほら、なりたい姿になれる、十の月、三十一の日の。
(古風な言い回しから、それでは通じないだろうかと思ったのか付け加えるように言葉にされたのはハロウィンの話だ)
(彼女がぱんぱんと手を叩くと、暗闇の中で何か黒々としたものがひゅっと動いていく。あるいは目を凝らせば、それが影を具現化したものと気付くだろうか)
ふふ、こうやって会うのはお久しぶり、かな?オーナーさん。(軽く手を振りながら挨拶をして、カウンターの席によいしょと飛び乗る様に腰掛ける)ああ、話しは聞いたことはあったけどもうそんな時期なんだね。去年は……確か、私はウォーカーの人からセイフク、っていう服を貰ったのを着てたかな?(ああ、ハローウィンってやつだね。と思い出すようにピンと居ねんの仮装を思い浮かべながら)……おお。(猫目で動く黒い影の姿へ目が惹かれ、物珍しそうにその姿を眺める)
さて、さて。いつぶりでありんしたか。長く眠っていると、時間の感覚というものがとんと掴めなくなってしまいんす。
(くぁ、と大きなあくびを一つ。影たちがポットで茶を淹れると、カップを二人の前に置く)
ああ、なんでも子供の通う学び舎で皆一様に着る服だとか。エクリアの嬢も年頃なら、さぞ似合ったことでありんしょうなあ。今年もそのつもりで?
はは、まだオーナーさんも寝覚めなのかい?……ふふ、とても良い香りだね。(あくびをする姿を楽しげに見つめた後、カップから漂う香りに癒されるようにふぅ、と小さく息をつく) たまたまこっちに来るときに、その服も持ってきていた人が居たみたいでね。今年は……ふむ、特にそれといった仕入れも今のところ無いし、去年と同じも……つまらないだろうし、悩みどころだね。(去年と同じ、の後に少し何か、誰かの顔を思い浮かべながらふむと呟いて)
(茶葉の香りを褒められれば、少しだけくすぐったそうに笑って)
それもそう、パーセルの坊が土産に持って帰った茶葉でありんすから。いつもは豆ばっかりなのに、わっちに合わせて茶葉を――おっと、好かねえことを。歳を取ると坊語りが多くなってよくありんせん。
(いけないいけない、と口を抑える素振りを見せる)
おや、おや、くふふ……エクリアの嬢もファントムナイトの楽しみ方をわかっておりんすなあ。悪戯同様、服装もまた鮮度が大事でござりんす。
ふむ、彼のお土産なんだね。ふふ、彼の話は楽しいものが多いからね。私の知らない彼の姿もオーナーさんなら知っているだろうし、退屈にはならないさ。このお茶もいい香りで素敵だしね。(それでこそ私の認めたマスターだ、と少し嬉しそうに呟きながら) そうそう、こういうのは楽しむながらもマンネリを避けなくっちゃね。流石オーナーさん、話が分かるね。
おやまあ、エクリアの嬢はそんなに坊のことが気に入っておりんしたか。わっちまで嬉しくおっしてしまいんす。
(黒い耳が揺れ動き、くふ、と笑みを零し)
嬉しいついでではござりんせんけど。どうでありんしょう、エクリアの嬢。この衣装の間で今年のファントムナイトの仮装を決めるというのは。服の種類だけなら揃っておりんすえ。
ふふ、内緒だよ。面と向かってこういうことを伝えると、彼は恥ずかしがってしまうからね。(人差し指を口元に当てながら、楽しそうに意地悪な笑みを浮かべる)おや、オーナーさんが手伝ってくれるというのならとても心強いね。それに、どうせならオーナーさんも一緒に仮装して彼を驚かせるっていうのも楽しそうだ。
よくわかっておいでで。(同じように、悪戯な笑みを浮かべる)
さて、さて。わっちももう菓子をねだるような歳ではありんせんけれど……坊を驚かすことには心躍らずにはおられんせん。
それならここは一つ、わっちが人肌脱いでしんぜんしょう。
(く、と茶を飲むと立ち上がるとからんと首元の鈴が鳴る)
エクリアの嬢も年頃の子。どうせならかわいらしいのを着たいとおっしんしょう? ここはひとつ、魔女の服などいかがでありんしょう。
(ぐるりと見渡して打ち掛けられた布を持ち上げる。黒々としたローブはなるほど、魔女が着ていると言われれば頷けるほど雰囲気があった)
ふふ、それじゃあ決まり、だね。貴方が一緒だと私も心強いよ。(うんうん、と楽しげにふわりと微笑んで)
ふむふむ、確かにどうせ驚かせるにしても、可愛らしい服って普段着ることも無いからこういう機会に着ないと損かもしれないね。(確かに、と頷きながら同意する)
魔女……おぉ、そういった衣装もここにはあるんだね。ふむ、ふむ……確かにとても雰囲気は出そうだね。オーナーさん、他にはどんな衣装があるのかな?(吸い込まれそうな深い黒のローブを両手で広げるように眺め、楽しげにきらりと目を光らせるようにして他の服も見てみたいという表情を向ける)
後はそう、例えば迷い子のエプロンドレスであるだとか。
(ハンガーラックからフリルの付いた水色と白のエプロンドレスを取り出す。いかにも少女趣味といったそれはエクリアと比すればやや幼すぎるか)
それからこれは……ああ、わっちが召使いとして奉公に出た時のお仕着せでありんすな。
(もう片手でハンガーラックから取り出したのは、いわゆるメイド服と呼ばれる物だった)
あ、私もこういう服を着た女の子が出るようなお話を聞いたことがあるね。へぇ、こんなお伽噺に出てくる恰好もあるんだ……ふむ、これも可愛いけれども彼に年相応だなと言われるやもしれないね。(そういった顔が浮かんで残念、と名残惜しそうにハンガーを戻す) へえ、オーナーさんもそういったお仕事の経験もあるんだ。(少し意外だ、と驚いた表情を見せながら提示された服を見つめる)召使い……ふむ、彼の従者になるような仕草をすれば、彼は喜ぶかな?
(それもそうでありんしょうなあ、と同意するように一緒にエプロンドレスをハンガーラックに戻して)
一時期、買い取られて身を置くような機会がござりんして。
しかしまあ、坊に従者でござりんすか。
(少し考え込むように顎に指を当てる)
そうでありんすなあ――「コケて皿でも割っちまいそうだ」、なんて。坊ならいかにも照れ隠しにでも言いそうなものでござんすけれど。
おや……そんなことが。何だか聞いてしまって申し訳なかったかな。(この世界では珍しい話ではない……とはいえ、少し聞いてしまって悪かったかなと申し訳なさそうに)
はは、言いそう言いそう。少し小憎たらしい言い方の彼はとても頭に浮かぶよ。(くすくすと笑いながら、頭の中で台詞を彼の声で再生する)
……ふうむ、どれも魅力的なんだけれど……中々コレ、といったものは決まらないものだね。彼を驚かすことが出来て、かつ彼に笑われてしまわないような恰好……。(他の服もハンガーラックから眺めるように持ち上げながら)
(気にすることはないとゆるく首を横に振る。その様子からは本当に彼女自身一つの思い出としてしか見ていないことが伝わるだろうか)
思ったよりも難しくありんすなあ。ただ驚かすだけなら簡単なのに、一つ縛りが増えただけで急に選択肢が減りんした。
(やれやれと首を横に振る)
おひいさまのようなドレスも笑われてしまいんしょうし、なれば過激なものも趣旨に反してしまいんす。
……いっそ坊の服でも着てみんしょうえ?
(首を振るその様子にほっと胸を撫で下ろしながら、安心したように一息つく)
誰かを驚かせる、というと中々難しくなるものだね。……彼には変な格好を見られるのも少し……うん、少し困るからね。(どう言葉に表すか複雑な感情をそう言い表して)
彼の服かい?……ふむ……それは、なんというか……少し、惹かれるような。(そういった姿を思い浮かべながら、少しだけ考えこむように)
そうなったら、彼は私の服を着たり……ふふ、まぁ私も女の子らしい恰好ではないから、そこまでおかしくはならないのかな?(ズボンが短い事だけは少し面白いかもしれないけどもね、と喉を鳴らして笑う)
ふふっ、坊と嬢で服を交換してしまったら、坊を驚かせんしょうえ。
(思わず吹き出すように笑ってしまう)
一昔みたく、坊がエクリアの嬢の服を着ているのは確かに見てみたい気もいたしんすけれど、こればっかりは今年叶わぬ夢の一つでござりんす。
はは、坊がさらに坊らしくなってしまうね。(一昔前の姿、というものを頭で思い浮かべながらキティの笑いにつられるように笑って)……私の服、かぁ……。
……あっ。(ぽんっ、と手を叩きながらはっとした表情で椅子を飛び降りる)ね、ね、オーナーさん、ちょっとだけこっちに出てきてもらってもいいかい?
あの頃はもっと可愛げがあったものでござりんすけれど、今では憎まれ口ばかりに……
おっと、何か思い付きんしたえ?(音も立てずに身のこなしも軽やかに。エクリアの元へと歩み寄って耳を寄せる)
ふふ、少し失礼っ。(楽しげにふふんと鼻を鳴らしながら彼女の頭と自分の頭、それに腕で輪っかを作りながら腰に回して抱き着くような恰好になるようにちょこちょこと彼女の周りを動き回る)
おや、おや、まあ、まあ。(突然のエクリアの行動に目を丸くしながらも、されるがままに動き回るエクリアを目で追う)
これは一体……?
(腕や足など、自分の高さと一通り見比べた後に満足そうに「よし」と頷いて)……ふふ、見立て通りだ。オーナー、一つ私にいい考えがあるんだけれども……載せられてみないかい?(いつもよりもウキウキとした、テンションが高い様子でオーナーに向けふふふと笑う)
(何やら意味ありげに笑みを浮かべるエクリアに、釣られるようににんまり笑う)
何やら妙案を思い付いた様でありんすな。よござんす、まずは案を聞かせて頂きんしょう。
ふふ、実行することは簡単なこと。……私とオーナーの服を入れ替えて、当日彼に接触する。これならきっと彼も驚いてくれるはずだし、お互いの普段の服を着ているのだから、馬鹿にされるってことも多分無い。(ぴんっと人差し指を立てながら自信気に提案して)
あはっ、それはまた、名案を思い付きんしたな。わっちの格好をしたエクリアの嬢なら、坊もさぞや驚きんしょう。
わっちが嬢で、嬢がわっちで。驚かすという意味なら十分で、可愛らしい服というのも満たして、それでいながらこちらがペースを握れる。くふふ、嬢の悪戯の才能もなかなかのものでござりんす。
いやいや、オーナーさんも彼の恰好をしてみるっていう案が無かったら思いつきもしなかったさ。それに彼の驚く顔は……ふふ、可愛くて私も好きだからね。(下唇をなぞるようにふふっと小悪魔のように微笑みながら)
よろしい趣味でござんす。(くふふ、と共謀者の笑みを漏らし)
では少しばかり、段取りを決めんしょうえ。悪戯の準備は念入りにした方が、きっと効果がありんしょう。
(椅子に座り、エクリアにも促すように手で座席を示す)
わっちらが策を巡らせるのはここからでありんす。
ふふ、そうだね。やるからには万全に準備をしようじゃないか。……今から当日がとても楽しみになってきたよっ、とっ。(手招かれるように彼女の隣の椅子に飛び乗りながら、二人の愛しの彼へのプレゼントを考えるため、考えを巡らせ始めるのであった)
――このスレッドは終了しました――

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM