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ギルドスレッド

Vain神殿

B.過去RP/召喚当時の出来事

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・Morgux
・ジーク・N・ナヴラス

Morguxが混沌に召喚され、空中神殿での手続きを終えた後の話。
宛もなく森を彷徨うMorguxの前に現れたのは……?

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(時刻はAM1:00。人が寝静まるであろう真夜中、明かりが一切ない薄暗い森)
(天候が悪いのだろう。空は雲に覆われ、今にも雨が降りそうな雰囲気だ)
(森は激しく風が吹き荒れ、獣の叫びなどは一切聞こえない)
(バサバサと木々が揺れるのは、まるで森が怒っている様な錯覚すら覚える)

(その森の中に、ゆらりと燃える『炎』が在った)
(『炎』。否、彼の者の名はMorgux。つい先程、混沌に召喚された者である)
(とても鮮やかな炎の様な髪を持つ、元は神族の男であった)
……。
…空中庭園から降りたはいい物の、場所くらいは指定しときゃ良かったかねぇ。
(適当な場所に降りた事を後悔しつつも、森を歩いて)

(ふと周囲を見渡し)…しかし、何もねぇな。そりゃ森だし当然だろうが。
(独り言を呟きつつも、暗く狭い森を歩いていく)
さて、と…。未だに何も見付からねぇな。何処まで進めば良いのやら…。
(先程から真っ直ぐ歩き続けているが、見渡す限りの木を除けば何も無い)
(建造物は勿論、獣も、灯りも、道も、一切)

(歩いて歩いて、只管歩き続ける)
(何かが見付かるまで、ただ只管と)  /
(パチパチと焚き火が燃える音がする)
(傍には骨が襤褸のフードを纏った、如何にも怪しい人物がいた)
……さて、これで賞金首の掛かった盗賊は一先ず狩り終えたかな?
(焚き火にあたっているアンデッドと思わしき人物は疲れた様子で休憩しているようだ)
(首のない死体に座って休憩しながら肉を焼いていた―――)
(焚き火周辺に複数転がった人型の獣―――獣種の肉を)

アナタの盗賊メンバーはまだいるだろう…?答えてくれないかな?
(死臭が漂う中誰かと話しているようだ)
(よく見れば木に逆さ磔にされた獣種と話していた―――)

(だが、獣種の盗賊は仲間を売らない為に何も話さなかった)
……そうか―――ならば死ね。
(魔法陣から魔法を放ち一直線に獣種の心臓を穿って―――獣種は死んだ)
やれやれ……生者は強情で平気で嘘をつく…ならば殺してから聞き出せば良い。
そうは思わないか?なぁ?此処に近づく者よ。
(彼のギフト効果によって此方に近づく気配を捉えた)
(彼は盗賊の仲間だと思って問いかけた)/
(ようやく見付けた木以外の物。しかしそれは――さながら、サバトの様な光景)
(たった今殺された人間には目も向けずに、骸骨を見据える)
……(はぁ、と短く溜息を吐くと、グレートソードを構えて)…面倒だ。

(状況を判断する。一つ、あの髑髏は恐らく格上。二つ、あの髑髏は疲れている。三つ、あの髑髏は魔法を使う。以上の状況から導き出した結論は――)…先手必勝、だな。

(渾身の力で地面を蹴ると、骸骨に向けて走り出す)
(燃え盛る炎の如く、最短距離を全力で) /
……ふむ。掛かってくるか。
(徐に立ち上がり死体達に死霊術を掛け、己には死骸盾を展開する)

『Mortuus lo Vult(死者がそれを望まれる)』

(詠唱を終えると死骸が術者を守り、屍体達が立ち上がり術者の間に割り込み肉を斬らせてグレートソードを捕まえる。)
そのまま捉えておけ、離すなよ?
(屍者はしっかり得物を捕らえたまま離さないように力を込める)
(術者は魔法を行使しようとする―――が、)
違う……アナタは何者だ?
(盗賊は皆、獣種と聞いている。依頼に齟齬があったとは考えにくい)
(一先ず、現れた人物が何者かを問い質す。それからでも処理は遅くない)
(そう考えて魔法を解いた―――が、屍者は生者を憎むように得物を捕らえたままMorguxを睨みつけている)/
(立ち上がる死体は兎も角、グレートソードを止められた事には僅かに驚く)
(本気で攻撃する気はなかったが、完璧に止められるとは思いもしなかった様子で)
ククク、やるじゃねぇか。(直ぐに剣から手を離すと、素手攻撃の構えを取る)

(しかし、魔法を解いた事には何か違和感を感じて)…あん? やらねぇのか?
(攻撃の構えは崩さず、骸骨の言葉にはこう返した)
俺か? 俺は…ただの通りすがりの……そうだな、特異運命座標だ。
この言葉の意味、通じるか? /
何?特異運命座標だと…?何故此処に……。
(暫し考える。同じ依頼を受けたにしては認識にズレがある)
(ギフト効果で見てみても目の前の人物は嘘はついていない。もしや――)

(仮説が合っているなら、ローレットに保護される前。しかしそれでも妙ではある)
意味は通じるよ……名乗り遅れたね。
私はジーク。ジーク・N・ナヴラス。私も特異運命座標だよ。
つまり私とアナタは同類。味方ではある……しかし同志という訳ではない。

(同じ特異運命座標仲間であるなら仲が良い事に越したことはない…か)
(アンデッドの人物、ジークは再度問う)
同類ならアナタの名を聞かせてもらおうかな?
これから先、同じ依頼を受けるかもしれないからね。 /
(ニヤリと笑うと、構えを解いて)…お前もだったか。それなら争う必要はねぇな。
(即座に思考を切り替え、対話を試みる)
俺はモルグス。ついさっき特異運命座標として呼ばれた――そうだな、神だ。
(ここでようやく、そこら辺に散らばる死体に目を向ける)
…で、この死体は、ローレット…とか言う所の仕事かい?
ハッハッハ、どうやら変な所で邪魔をしたようだな。

…ところで、そのグレートソード返してくれないか?
(両手を上げ、戦意は無い事を示しつつ)何、もう斬り掛かったりしねぇよ。 /
やはり混沌に来たばかりだったか。神を名乗る者と出会うのはこれで二人目だ。
(モルグス君の視線を追って)
ああ、こいつらはローレットから捕縛または殺害するように依頼が出ていた連中だ。
少々過激に散らかしたのは、私の趣味ではあるがね。

おっと、悪いね。すぐ返すよ。(屍者に対する死霊術の効力を終わらせる)
『memento mori(死を想え)』
(詠唱を唱えると屍者はその場で崩れ落ちた)
よっと…ほら、受け取るといい
(グレートソードを拾うとモルグス君の手前に刺す様に投げる)/
流石は混沌。神も普通に居るんだな。
(逆さ磔の死体に目線を移して)へぇ、全員殺害かい。趣味でここまでやるとはねぇ。
おう、有難うよ。コイツがねぇとしっくり来ねぇんだよなぁ。
(目の前のグレートソードを引き抜き、そのまま収めて)

で、コイツらは何をやったんだ?
(近くの死体をつま先で蹴りつつ、ジークを見る) /
この盗賊は貴族の一家を殺して金品を奪っただけだよ。
人が人を殺しただけで大げさだと思ったんだが、依頼人はかなり怒ってたからね。
捕縛しようがどの道、辿る末路は同じだろうよ。

(焚き火で焼いていた肉を取り出し食べる)
運動すると不思議と腹が減る。腹は無いはずなんだがね……食べるか?
(焚き火の肉をもう一つ取り出しモルグス君に差し出す)/
へぇ。同じ種族で殺し合いねぇ。
そこら辺は混沌でも変わんねぇのな。(死体を焚き火の近くまで蹴り飛ばして)

クク、骨ジョークか?俺は食事は必要な………ん?
(既に食事不要の力は無く、飲まず食わずで森を歩き続けた為か、腹部に違和感を覚えた様子で)……もしや、腹が減っているのかこれは。面倒な事になったな……。

肉……いやそれ、一応人間の肉じゃないのか?
悪食の極みである人肉なんて、食えた物じゃないと思うんだが。 /
気づいた様だね…?我々は例えどんな存在であっても、この混沌に来た時点で人間にとても近い存在になる。モルグス君は現象学についての本を読んだことはあるかな?健全な精神は健全な肉体に宿る。つまり元々身体が欲求を求めていないのに身体が食事や睡眠を欲しているという事は身体だけでなく精神構造も変化している可能性がある。まぁ、これは私の仮説だがね。

(肉を食べているが美味くはないらしい)
やはり人肉は食えるものではないね。モルグス君も食べないだろうから捨てるか…。
(死体を全て焚き火の火で燃やす)
ローレットからある程度衣食住は保証されるとはいえ……
早めに金を稼がないと暮らすのに困るね……。
私は依頼が終わったからこれからローレットに帰還するのだが、一緒に付いてくるかい?/
人間は別に嫌いじゃねぇが、自分がなるのは御免だな…。
生憎と、単純な仕事専門の社畜でね。複雑な学問には疎い。
(ジークの仮説を聞きつつ)へぇ。精神構造がねぇ…。
そうだとしたら、非常に困るな。精神が人に寄るのは絶対に避けたい所だ。

捨てとけ捨てとけ。そんな物、食えたもんじゃねぇよ。
(衣食住と聞いて)あぁ、ローレットは補助機関の役割もあったんだったか…。
まぁ、とりあえず顔を出しても損はねぇよな。行くぜ。 /
天に住まうものは人に落ちると苦痛を感じるという仏教的な話は真実かもしれないね?
(昔、読んだ本を思い出しながらそんなことを考える)
では、ローレットへ行くか。此処からそんなに遠くはないよ。
(焚き火の後始末を終えてローレットへ向かう。依頼の報告と衣食住の確保へと)/
堕ちちまったもんは仕方が無いが、心だけは神でありたいねぇ。
(焚き火跡に沈む死体を見ながら、それの臭いを嗅がないようにして)
…業が深いからな。コイツらにしても、この件の依頼人にしても。

おう、行くか。(腹が減った事や疲労は気にせずに、ジークに続いて行く) /
(微かに空が光る。雲が晴れ、夜明けが来たのだろう)

(此処に残るは焼かれた死体のみ)
(もうじき、腹を空かせた獣達に喰われて消え去るだろう)

(ここであった事は、この二人以外誰も知る由のない事)
(ただ偶然出会っただけの二人が、今後何をやらかすのかは分からない)
(だが、きっと凄い事をやらかすだろう)
(きっと――)


了   //

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