森の中、月の光が注ぐ下。小さな狼は何を思う 街から少し離れた森の中。その一角に、荒れ果てた小屋があった。
半壊し住居としての機能はほぼ失われているが、それでも其処を寝床とする少年がいる。

家族は居ない。
尋ねるものも居ない。

仔狼は独り夜を過ごす。

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森の中にある荒れ果てた小屋の残骸。
クロが寝床としている場所。