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ギルドスレッド

Blood's castle

【RP】血ト胡蝶ノ夢

今日も冷たい風に暖かい日差し

陽は東から登り西へ沈む

そんな何でもないある日の、偶然起こった

いつもと違う日常の一コマ


**********

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(ひょいっと屋根から飛び降りると、ふと地面に現れた地下への階段をてくてくと降りていく)
(ふわりふわり。
背に緑の翼を広げ気侭な空中散歩の途中
見知った猫耳の少女が地下へと向かう姿を視留め)

ソフィーちゃーん?

(間延びした声で彼女の名を呼びながら地に降り立つ。
階段を興味深げに覗いてみては、自身もその先へと降りていく。)
……?
(地下の部屋まで降りると、
背後から聞こえる別の足音。
誰かついてきているのだろうか?
そちらにくるりと振り向いて)
ソフィーちゃーん。
(彼女が振り向けばとても楽しそうに
受け入れられることが当然とでも思っているかのような無垢な微笑みを浮かべ)
お散歩してたら降りてくのが見えたからついてきちゃったのー。
ねぇ、ここってソフィーちゃんのお家?
(そのまま足を止めることなく傍に近寄ろうとする)
……。
(一瞬、
流石に少し驚いて声が出かけたけれど、それを何とか飲み込んだ。
無垢な笑みを浮かべる彼女の方へ
ふわりと椅子がひとりでに運ばれる。
それはまるで魔法の家でもあるかのように、
夢の中にでもいるかのように。
だが椅子がカタリと床に置かれる音だけは、どこまでも現実だ)

………そう、私の家。ようこそ。
(歓迎しよう、そう口にしながら
近づいてくるのを特に咎めることもなく、椅子にひょいっと腰かけて)
(家具が独りでに動くという不可思議な現象も
魔法使いのムスメである少女にとっては
ごく慣れ親しんだ日常の一部であり
別段驚くこともなくそれを受け入れる。)

わーい、お呼ばれ!お呼ばれしちゃった。
ソフィーちゃん、にゃーん?
(楽しげにそう口にしては彼女の頭を撫でようと)
………
(猫じゃない。
そう口にしようとしたのだけれど、
撫でようと伸びる手に自然と口を開けて
甘噛みしようと)
にゃんにゃんにゃーん♪
猫ちゃんな吸血姫ちゃん可愛いなー♪
(甘噛みを咎めること無く受け入れて
可愛い可愛いと愛で慈しむ。)

そういえばソフィーちゃんってどこから来たの?
元の世界でも地下に住んでたの?
(あぐあぐはむはむ。何か落ち着くのか続けて)

………地上。
(首を横に小さく振って否定した。
太陽光が心地よい自分にとっては、
昼間は地上が好ましい)
よしよしー。
(片手を好きに食ませつつ、空いた手で頭を撫でて)

そうなんだ。そうだよね。猫ちゃんだもんね。
吸血鬼って銀が苦手だけど、ソフィーちゃんは銀も平気なの?
(はむはむはむ。
猫、という言葉に講義するように尻尾が1度、
床をペちりと叩く)

………苦手。
(元の世界で私を傷つけることが出来たのは、
銀で出来たものだけだった)
そっか、その辺りは吸血鬼なのね。
ねー、ソフィーちゃん。
私ソフィーちゃんが元いた世界の話とか
どんな生活してたのかとか、そういうお話が聞きたいなー。
(無言の抗議を意に介さず何処までもマイペースに話かけ、彼女の瞳を興味深げに覗き込む)
………それを聞いてどうするの?
(瞳を覗き込めば、そこには鏡のように彼女の姿が映りこんでいて。なぜかそれ以上のことはまったくといっていいほどに読み取れないが)
うーん。別にどうもしないかなあ。
私、人のモノガタリが好きなの。
だからお話聞きたいの。ダメ?
・………(暫くの間、目を閉じて考え込み)
うん!ソフィーちゃんのオハナシ聞かせて。
楽しいオハナシでも悲しいオハナシでも
どんなモノでも聞きたいの。
(椅子に腰掛ける彼女の前に移動し、床へ腰を下ろす。
未だ見ぬ物語への期待を胸に、無垢な瞳で彼女を見つめた。)
………そうね…。
(ふむ、と考え込んで。
どこから話したものだろうか。
あまり面白い話はできないのだけど)

………勇者と魔王の話は好き?
好き!
どんな勇者でどんな魔王?
(青薔薇の少女にモノガタリに対する拘りは然程ない。
それがどの様な悲劇であろうと喜劇であろうと、貪欲に求め、愛おしむ。
彼女はそう。
そういうイキモノとして存在している。)
……そうね…。私の世界には、魔王も勇者も、たくさんいた。
(嬉々として目を輝かせる少女を前に、話す気になったようで。
せっかくなので面白い物語を聞かせてあげよう)
魔王も勇者も沢山いたの?
戦争ばっかり起こっていそうね?
あっちでもこっちでもどったんばったん。
それとも仲が良かったの?
………人間や勇者と仲のいい魔王もいたけれど…大体は、予想通り。
あっちこっちで魔王が出てきて、勇者たちがその対応に追われていた。
そうなんだ。(ちょいと小首を傾げ)
魔王って、何をしていたの?
勇者に倒されなきゃいけない程悪いこと?
………悪いことをしている魔王もいたし、無害な者もいた。人と同じ。十人十色。
………そう。(こくり、頷いて)

……清廉潔白な、絵にかいたような勇者もいたし。正反対の勇者もいた。
ふぅん。
やっぱりそういうのって何処も同じなのね。
冤罪で追われてた魔王もいたんでしょ?
(僅かな哀れみが滲んだ声で「可哀想」と呟いて)
ソフィーちゃんは大丈夫だった?
……そうね。そういうのもいたのかもしれない。

……………。
(黙りこくってしまった)
…………。
(口を噤む彼女を静かに見つめ)

…大丈夫じゃなかったんだね。
(自身の手を伸ばし、彼女の手に触れようと)
………そうね。
(確かに、
大丈夫では、無かった。
触れた手はひんやりと冷たく)
…そう。
だけどもう、大丈夫だね。
(そう口にしては微笑んで
ひやりと冷えた彼女の手に温もりを分けるように
自身の両手で柔らかに包んだ。)
………?
(かくり、と首を傾げて。
彼女の手は温かく、
冷めきった手は冷たく。
「大丈夫」とは、どういう意味だろう)
大丈夫だよ。
私、ソフィーちゃんのこと大好きだから守ってあげる。
酷いことする人がいたら追い払ってあげる。
私かソフィーちゃんのどちらかがいなくなるまで、私はずっとそうするよ。
私がしたいからそうするね。
………なぜそうしたいの?
(なぜ。
言葉に何か感動した様子もなく、
むしろ感情の動きが読み取れない表情で。
首をくてり、と傾げた。
私は彼女に何もしていないし、
彼女は私に何もしていない。
関係性といえば、こうして出会った程度のものだ)
なぜ?
(彼女の言葉を繰り返し、可笑しそうに笑う。
くすくすくす。)
だってほら、せっかく見つけた可愛いお人形さんを他の人に壊されたら癪じゃない。
壊れちゃったら遊べないし、遊べないと私が楽しくないもの。
その方が楽しそうだからそうするの。
(そう答えてはまた可笑しそうに笑う。
くすくすくす…。)
………?
(彼女の言葉に、また小さくくてりと首を傾げてみせた。
言っていることは、分からなくもないのだが、
人形のように可愛らしいものでもないと思うのだけど)
オッドアイの猫ちゃんで吸血鬼。
猫ちゃんの獣人さんには沢山会ったけど
吸血鬼な猫ちゃんに会ったのはソフィーちゃんが初めて。
着せ替えごっことかして遊びたいな。
(彼女の困惑をまるで意に介さず楽しげにそう口にして)

そうだ、吸血鬼だから血を飲むんだよね?
新鮮なニンゲンさん捕まえて来なくちゃ。
……それは構わないけど…。
(服装にはあまり興味が無いのだ。
もちろん綺麗な服を着た方がいいというのは分かるのだけど、
いまいちセンスが無いというか、
よく分からないというのが正直なところだ)

‥…今は問題ない。
(この前飲んだところなのだし、
当面、魔力が切れるまでは大丈夫だろう)
ふふ。
可愛い服もいいけどカッコいい服もいいよね。
洋服もいいけど和服もいいな。
うん。和服。似合いそうー。

そう?
そういえば私の血をソフィーちゃんが飲んだらどうなるのかな。
ちょっと試してみたいなあ。
………和服?
(ワフク。どこかで聞いたことがある。
確かニホンとかいう場所から来た人々が伝えた服だとか)

……あなたの血が、どうかしたの?
(そういうからには何か、
彼女には他者とは違う点があるのだろうか。
何となく感じ取っていなかったわけではないけれど、
血にまで影響するもの、とは)
うん。私の血は普通と違ってトクベツだから。
私にもよくわからないけど、私の体はきっと何でもあるし、何でもないものでできてるの。
(お砂糖にスパイス。素敵なモノ何もかも。
そう答えては片手を持ち上げ、掌をみつめる。)
普通の人が私の血を飲むとね、存在を保てなくなっちゃうの。
ぐちゃぐちゃのどろどろになっちゃうの。
ソフィーちゃんはどうかなあ。
………さあ。どうだろう。
(きっと彼女の血には、
何かしらの作用があるのだろう。
……しかし、私は吸血鬼だ。
血を魔力に変換するにすぎない。
無事である保証はとくにないけれど、
危ないとも思えなかった)
………。
(返答を聞いているのかいないのか。
掌を見つめたまま微動だにせず、しばらくして)

…血の繋がった家族って、あったかいのかな。
(独り言の様にぽつりと呟く)
……………。
(彼女の問いに答えることは、
今の私にはできなかった。
魔力だまりから生まれて、
家族なんてものを知らずに生きてきた私には、
答えられるはずもないものだったから)
…あ、そうだ。
(飽きたおもちゃを放り出す様にして手を下ろす。
ぽいと放られた手の甲が膝に落ちるぽすんという小さな音。)

ソフィーちゃんって家族はいるの?
………一応。今はいる。
(家族。
正直、まだしっかりとどういうものかは理解できていないのだけど、
2人の姿が思い浮かぶ)

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