PandoraPartyProject

ギルドスレッド

人形の座る軒先

【彼女の記憶媒体】

【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】

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【名前】
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IN/AS・Ia Ⅱtype.
IN/ASシリーズIa機Ⅱ型。
それが≪私≫という存在に与えられた名前であり、役割であった。
主と出会い、名を聞かれた時も当然のようにそう名乗った。
そして好きにお呼び下さいと付け加えれば、主は困った顔をして考え事を始めた。

「それなら、≪アイナシア≫と呼ぼう!」

うんうんと頷いた後に、≪私≫の名前が≪アイナシア≫になったことを屋敷の人々に主自ら告げて回った。
その後、何故≪アイナシア≫なのかと恐れながら問うた事があった。

「うーん、アイナシアの元々の名前がそう読めたからっていうのもあるけど」

「私が≪アイナシア≫と呼んだ時、アイナシアが嬉しそうな顔をしたからかな!」

……そんな顔をしていましたでしょうか、と問えば、主はにんまりと笑って頷いた。

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【名前】
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【ざりざり】
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【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】

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【そら】
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主は、“そら”が好きだった。
夕焼け、虹色、魚のような雲、雲一つ無い晴天、どしゃ降り。
どんな日にでも“そら”を見上げ。

「あぁ、今日もいい天気だ」

そうつぶやいた。
どしゃ降りの日にでも言うものだから、良いとは言えないのではないかと言った。

「“そら”はね、どんな時だってその時しかない“そら”なんだよ」
「だからどんな“そら”でも、私にとってはいい天気なんだ」

得意げに笑う主の顔を、覚えていた。

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【そら】
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【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】

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【最期の】
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何かが走り回る音がした。
起動音、足音、引き裂かれるような、緊迫した、叫び声。

「アイナシア」

それなのに、私の名を呼ぶ主の声はひどく優しいものだった。

「私はね、君には生きていてほしいんだ」
「何のための鉄騎種、何のための機械かと人は私を詰るかもしれない」
「それでも私は、君に生きていてほしい」

何故か手は動かなかった。
何故か瞼は開かなかった。
それは主がそうしているからだった。

「次に君が目を覚ました時、君はすべてを忘れているかもしれない」
「それでもいい。だからどうか――」

何を言われたのか分からなかった。
ただ私はその後初期化され、外に運び出され、目を覚ました時に見たものは、

焼け落ちていく、屋敷だった。

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【最期の】
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【ざりざり】
【ざりざり】
【ざりざり】

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