PandoraPartyProject

ギルドスレッド

静謐と歪曲の聖堂

Scene.1

幻想首都の迎える夜半、プリマヴェーラ通り。
どこか饐えたにおいが満ちるのは、酒瓶がいくつも打ち捨てられているからか割れた石畳に汚物の跡が残るからか。
既に眠りに落ちた他の通りと違い、この道はまだまだ灯りが点ることだろう。
道端に座り込む、泥酔者や微動だにしない浮浪者。
口論を激化させていく酔客たち。
建物の隙間から、愚かな観光客の懐を狙う命知らずな子ども。

そんな真夜中の通りを、白い修道服を纏う女が一人
しなりしなりと 優美に歩いていた。



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女の人が一人でこんなとこ歩くなんて危ないんじゃねぇの?
(軍服姿に腰に2本の刀を差した男が歩いてくる)
良ければ用心棒紛いの事するけどどうよ?
(目の前からやってくる男に声を掛けられ、かくりと首を傾げた。腰に佩かれた剣に素人ではないと知るが、その身なりの良さに単なる無頼ではないと判断する。
己を棚上げて、この通りにいささか似つかわしくないと判じた)
──わたくしを案じて、お声掛け頂いたのでしょうか。そのお心遣いに感謝致します。
……しかし、わたくしはこれより『救済』へ参ります身。危険は承知のうえでございます。どうぞ、お気になさらず。
(そう告げると、掲げていた杖を抱きしめるように身へ寄せ、またしなりしなりと歩き始めた)
危険なとこならなおのことだな
女の人が一人で危険に飛び込んで行くのを見逃す様な奴じゃねぇんだよ、俺は。
てか、救済いってなんだよ?見たとこシスターっぽいけど貧しい子供を助けに行くのか?

(気にした様子はなく、後ろをついていく)

そいや、自己紹介がまだだったな。最近この世界に来たウォーカーの十束・唯織、よろしくな。

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