PandoraPartyProject

ギルドスレッド

農園 of ヴァルキュール

【お遊び】爺やと一緒

爺やは凄いのだぞ!

品行方正な振る舞い、様々な分野に長けた知識、誰にも負けない剣の腕、そして肝心な時にいない間の悪さ!

役に立つのだか立たんのだか、よく分からんがとにかく爺やは凄いのだ!

そんな爺やと僕の、なんでもない日常。

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(混沌初日、突如異世界へと呼びだされざっくばらんに経緯を説明されて『じゃ、後は自己責任でよろしく』とでも言わんばかりに空中庭園から放り出された直後のはなし)

むう……何というか、人間これほどまでに突拍子の無い出来事に遭遇すると逆に落ち着いてしまうものなのだなぁ。ああいや、僕の明晰な頭脳を以てしても現状を受け入れ切れてないだけかもしれぬが。

(呆然と、もしくは感心した様に少年は呟いた。突如、召喚されたかと思いきや藪から棒に『世界を救ってくれ』などと言われては、その様子も無理からぬ事だった。実を言えば『なるほど、つまり僕を救世の勇者と見込んでの頼みという訳だ! 苦しゅうない、苦しゅうないぞー!』等と内心ちょっと舞い上がったりもしたがよくよく話を聞いてみれば己は数百人のうちの一人だという。ふざけた話だ。そんな事では危機感もなければモチベーションも上がる訳がない)
ともかくである。ここでこうしていても埒が明かぬ。
あの修道女…かどうかはわからぬがあの者が言うには同じ様な境遇の者も多いと聞く。
まずは情報を集めるのが最優先である。ローレットなる酒場まで行くぞ、爺や。着いてまいれ!

(そうして少年とその傍らの老紳士は意気揚々と歩みを始めた。これが彼らの物語の幕開けである)

うおおおお、爺やー!!
やけにデカいクラゲの団体が街中を普通に闊歩しているぞ、爺やーー!!

(とりあえずまずは混沌の洗礼を浴びた)
(数刻後、ローレットにて情報交換…というか他種族の外見やあまりの文化の違いに片っ端から度肝を抜かれた後の事であった)

う、うむ……今日のところはこれくらいでよかろう……。
爺や、僕は疲れた。食事を取って休息を取ろうではないか。

(などと言っていると丁度良く定食屋発見。すかさず入店)

店主! えーっと、アレである!
こういった庶民の食事はよくわからぬのでとりあえず一番高いメニューを持って参れ!!

(何やら他の客から一睨みされたような気もするが、何にせよそうして食事にありつけたのである)
ふー……。うむ、味に複雑さも奥行きもなければ見た目も美しくはない食事であったが、たまにはこうして庶民の味も体験するのも良いな、爺や。
空腹は最高のスパイスと言うしな、爺や。

(食事が終わり、その後のティータイムを楽しむ。何やらまた睨まれたような気がするがきっと気のせいだろう)

さて、そろそろ出るか爺や。
僕の様な高貴な者があまり長居しては恐れ多くて客が寄り付かなくなってしまうからな。いくら元から繁盛していないとは言っても流石にそれは酷というもの。
それでは支払いを任せたぞ、爺や。

(と、悠遊と店を後にしようとする少年。しかし、この直後に最大の不幸が彼を襲ったのである)
む、どうした爺や?
何をまごついておる?
は? 金がない?
はっはっは、あまり笑えぬ冗談であるな!
僕は疲れているのだ。早く宿を取り、ゆっくりと今日の疲れを癒そうではないか。
えっちょっ本当にないのか?
一銭も?
いやいやそんな筈あるまい。ちょっと跳んでみろ、爺や。
何故だ!
何故持っておらぬのだ!
なに? どこかで落としたか忘れたか?
阿呆か、貴様!!
薄々そんな気はしていたが、さては痴呆が進行しているな!!
というか何故、先に言わんのだ!!
何? 僕が持っていると思った?
馬鹿か、貴様!!
僕が今まで自分で金を持ち歩いた事が一度でもあったか!?
(そのようにがなり立てていると、何事かと厨房から店主が顔を出した。明らかに健康を害してるであろう程に肉付きのいい店主は明らかに不機嫌な様子であった。何故それがわかるのかと言えば両手に肉切り包丁を装備しているのだから猿でもわかるというものだ)

む、店主であるか!?
申し訳ないのだが、少々問題が起こってな。僕のボンクラ従者のせいでなんというか手持ちが足りないというか、少し懐が寂しいというか、有り体に言えば一文なしであってだな!
まあ、そう案ずるでない。何を隠そう、この僕こそがかのヴァルキュール王国第14王子、その人!
レオナルド=アポロニカ=ヴァルキュールである!
この僕に不出来なりにも馳走した栄誉を捧げようではないか!
はっはっは、そう畏まるな! 全く愛い奴よ!(猛スピードで頬を掠めていった肉切り包丁は軽快な音を立て壁に突き刺さった)
いや、しかしであるな?
無い袖は振れぬと言うし、ここはどうしようもないであろう。
急ぎ金策をしてくる故、少々時間を頂けないだろうか?
(アホなのか豪胆なのか、少年は今しがた死を間近に体験したはずであるのに、悪びれもなくそう宣った)

むう、そう拒否をされてもだな……。
僕は肉体労働などしたことないし、爺やに至っては老体である。店主の手伝いはできぬと言うか……。
む、この指輪を代金の代わりに差し出せばそれで良いと?
はっはっは、なーんだ。こんな指輪一つでいいのか!
お主、この指輪の価値をわかって言っておるのか!?
いやまあ、値段だけで言えば僕からしたら大した事はないが、お主にとっては大した金額であろう!
なに? わかってて言っている?
余計に性質が悪い!!
そもそもであるな、お主はこの指輪に見合うだけの料理を出したのかと!
職人であるのならば自分の腕に見合わない報酬を貰うべきではないのだぞ!
もっとそこら辺プライドを持って危なーーーーーーい!!!
(当社比二倍の速度で襲い掛かる肉切り包丁。回避できたのは潜在能力の開花かはたまた悪運か。恐らく一生のうちの運の半分以上をここで使いきったであろう)

わかった!
わかったから落ち着くのだ!
いたいけな少年の手首でスープの出汁を取っているなどと噂を立てられたくはないだろう!
丁度、この指輪にも飽きてきた頃だったのだ!
くれてやるわ!
もうこんな店二度と来ぬからなー!!

(指輪を投げつけ、捨て台詞と共に大急ぎで店を後にする。後方では三度肉斬り包丁が宙を舞っていた)

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