宿屋の中
乱雑に置かれたテーブル、イス、樽
そして奥のカウンターが目立つ、西部劇に出てくる感じのアレ

よぉー、オクト。ジャマするぜえ。
どうせヒマしてんだろ？　イイモン手に入ったからよ、一杯やろうや。
（ずかずかと答えを聞く間も無く、押し入る大男が一人。）
（自称・傭兵。本職・山賊。グドルフであった）

……グォォ…ゴガッ…グォォ…グゴゴ…
（椅子を並べてベッドにして寝るタコ野郎）
（周囲には空き瓶が転がっている）
（しかしそれよりも目立つのは店内に汚く響く大いびきだ）

なんでえ、寝てンのか。
おい、おい。起きねェとそのヒゲ焼いてツマミにしちまうぞ。

……ンゴゴ…ン…んあ？
誰だァ？……って、なんだ、グドルフじゃねぇか、どうしたよ？

オッ、お目覚めかい。
へへへ、見てみろよ、こいつをよ。
（ずい、と酒瓶を見せつけ）
ここいらじゃ見当たらねえ酒だが、こいつが割とイケるんだよ。
確か……ニホンシュ、だか何とか言ってたかな。
へへへ。飲みてえだろ、オクト。
迎え酒といこうじゃねえか、なあ？

かかっ、ニホンシュたぁ、良い物持ってくるじゃねぇか！
良いのかよ、独り占めしなくてよォ、俺ァ、遠慮なんてしねぇぞ？
まっ、今更、独り占めすると言っても許さねぇがな！
しっかし、呑むんだったら、ツマミが欲しい所だな…
あー…なんかあったか？
（起き上がるとカウンター裏に行き、ごそごそと探す）

………有った、有った
ほい、ツマミだ、ちょいと冷めちゃいるが美味いだろ
（皿に焼けたソーセージを乗せて戻ってくる）

そうだろ。街角でキツネぽい娘っ子に貰ったもんでよお。勿論、かっぱらってきた訳じゃねえぞ。

いいんだよ、次はおめえさんがいい酒を持ってきてくれりゃあ、おあいこよ。

ほー、いいじゃねえか。こいつはエールと合うが、これと飲むのも悪かねえな。
(日本酒を転がっている二つのグラスに注ぎ)

さあ、乾杯だ。

かかっ、かっぱらったモンでも気にはしないがな
あたぼうよ、良い酒が手に入りゃァ、礼は返すさ
さて…乾杯！（グラスを高々と掲げ）

ゲハハハ、それでこそ海賊よ。

（豪快に喉奥に酒を嚥下し）

カァ～、利くねェ！

ッと……そういやオクト。
おめえさん、シャイネン・ナハトはどうするつもりだい。
おれは生憎、傭兵の仕事で忙しいんだが……
おれとキドーに隠れて、イイ女の一人や二人、見繕ってんじゃねえか？　ええ？

ああ？シャインナハト？特に女も居ねぇし、仕事よ、仕事よ
丁度、サンタのお仕事が有ったからな、運搬してきた

ゲハハハ、互いに女ッ気のねェこった。
ヘェ、まさかガキどものプレゼントか。
ガキどもがおめえさんみてェなサンタが家に上がり込んでるのを見たら、気ィ失っちまうんじゃねえかい？
ま、ヒゲがある分、らしいっちゃあらしいかもしれねえな。

ばっか、俺がそんな聖人みてぇな事するかよ
船で荷物を運んだだけよ、ほら、えーと…何領だ？
覚えてねぇや

ん…　ああ　やってんのかな？　この店(入店
ちわーなんか飯とかありま
ビックリしたあ　人かあ