ギルドスレッド 商人ギルド・サヨナキドリ 【創作】「夢見るたまご(トロイメン・アイア)を探そう」 【闇之雲】 武器商人 (p3p001107) [2019-04-25 02:03:45] 夢見るたまご(トロイメン・アイア)は海洋から練達にかけて広く知られている混沌の民話の一つ。混沌で生まれた怪物と、自由な船乗りの物語です。怪物は仲間のいない、一人きりの怪物でした。陰気で、悲観的で、いつも寂しそうにしていました。遠くから他の生き物を眺めては、自分にはどうして誰もいないのだろうと、自分はどうして一人で生きて一人で死ぬしかないのだろうと嘆いていました。そんな怪物に手を差し伸べた船乗りが一人いました。広い世界を知っている船乗りは怪物へ言いました。きっと、君と同じものが世界のどこかにいると。君と同じ様に孤独を感じているものに会いに行こうと。そう言って、船乗りは怪物を冒険へと誘いました。怪物は船乗りの言葉に心動かされ、その手を取って自分が今まで知らなかった、広い世界へと飛び出します。怪物と船乗りは数々の冒険へ挑みました。いくつもの海を越え、時には砂漠を、時には森を、時には島を。いるかもわからない怪物の仲間を探すため、多くの場所を訪れました。幾度もピンチが訪れても船乗りは決して諦めず、怪物を励まして共に乗り越えていきます。そうして、とうとう怪物と船乗りは誰も見た事がない不思議なたまごを見つけ、これが怪物の仲間に違いないと手を取り合って喜んだのです。そのたまごが本当に怪物のたまごだったのかどうかは、定かではありません。ただ、その冒険を経て怪物は前よりも明るく活発な性格になりました。たまごがあったからではありません。たまごを見つけるまでの冒険で、船乗りという大切な友達の存在に……自分は一人きりでも孤独ではないということに気がついたからです。夢見るたまご(トロイメン・アイア)の伝わる地方には、春になるとたまごを使った宝探しゲームが行われる慣習があります。その時に使われる色取り取りに飾りつけられたたまごーー同じ物が一つとしてないそれらは、この夢見るたまご(トロイメン・アイア)の物語が基となっています。 →詳細検索 キーワード キャラクターID 検索する キャラクターを選択してください。 « first ‹ prev 1 next › last » 戻る
怪物は仲間のいない、一人きりの怪物でした。陰気で、悲観的で、いつも寂しそうにしていました。遠くから他の生き物を眺めては、自分にはどうして誰もいないのだろうと、自分はどうして一人で生きて一人で死ぬしかないのだろうと嘆いていました。
そんな怪物に手を差し伸べた船乗りが一人いました。広い世界を知っている船乗りは怪物へ言いました。きっと、君と同じものが世界のどこかにいると。君と同じ様に孤独を感じているものに会いに行こうと。そう言って、船乗りは怪物を冒険へと誘いました。怪物は船乗りの言葉に心動かされ、その手を取って自分が今まで知らなかった、広い世界へと飛び出します。
怪物と船乗りは数々の冒険へ挑みました。いくつもの海を越え、時には砂漠を、時には森を、時には島を。いるかもわからない怪物の仲間を探すため、多くの場所を訪れました。幾度もピンチが訪れても船乗りは決して諦めず、怪物を励まして共に乗り越えていきます。そうして、とうとう怪物と船乗りは誰も見た事がない不思議なたまごを見つけ、これが怪物の仲間に違いないと手を取り合って喜んだのです。
そのたまごが本当に怪物のたまごだったのかどうかは、定かではありません。ただ、その冒険を経て怪物は前よりも明るく活発な性格になりました。たまごがあったからではありません。たまごを見つけるまでの冒険で、船乗りという大切な友達の存在に……自分は一人きりでも孤独ではないということに気がついたからです。
夢見るたまご(トロイメン・アイア)の伝わる地方には、春になるとたまごを使った宝探しゲームが行われる慣習があります。その時に使われる色取り取りに飾りつけられたたまごーー同じ物が一つとしてないそれらは、この夢見るたまご(トロイメン・アイア)の物語が基となっています。