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ギルドスレッド

商人ギルド・サヨナキドリ

白き花の揺籃

そこはギルド長ソレの許可なくば到達すらできない秘密の花園サロン

『家族』達のための、休憩場。

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(室内にも関わらず、外の様な柔らかく暖かな光と風。そしておしゃれなテーブルに椅子)

(ソレは自分の手で紅茶を淹れている。最近のマイブームらしい)
…………。
(対面の椅子に座り、父の手つきを眺めながらゆっくりと瞬きする)

……父様、今日のおやつはなあに?
(ぼんやりした表情でことりと首を傾げた)
シャイネンナハトが近いからね、砕いたアーモンドと生チョコのブッシュドノエルを作ってみたよ。
食べてくれるかい、ルミエール。
(つい、と手を動かすと黒い薪の様なまるいケーキがソレの手の上に乗ってムスメの目の前でケーキを切り分けて見せる)
勿論。
父様の作ったものなら何でも。
毒でも飲むわ?
(切り分けられたケーキを見て花のように微笑む)
ふ、ふ。キミ達はアタシに似て丈夫だしね。
最も、今はあまり好んで“身体に悪そう”なモノを与えたいとは思わないが。
(くすくすと冗談めかして笑うと、切り株の様に切り分けたケーキとふわりとキャラメルの香りがするフレーバーティーをムスメの前に置いてみる)
……父様優しくなったわ。
昔よりずっと。
(置かれたカップを両掌で包み持って揺れる水面に視線を落とす)
……この世界で人間に近付きすぎてしまったのかもしれないね。
今の眷属達の中でも古株のおまえには姿に映るかもしれない。
(自身の前にもケーキを切り分けカップに紅茶を注ぎ、ゆっくりとその香りを楽しむ)
……そんなことないわ?
父様が幸せなら……。
寂しくないなら、それでいいもの。
(胸の奥でじくじくと膿む感情に見ぬふりをして、手にしたカップに口をつける。
甘く香る液体をこくりと飲み下した)
……はしたないついでにもうひとつお願いしてもいいかい、ルミエール。
(じっとムスメの顔を見つめると、ぽんぽんと自分の膝を叩いて見せる。どうやら膝の上に座ってほしいようだ)
……座っていいの?
(不思議そうに小首を傾げて父の顔を見つめ返す。
そうしてからしずしずと手の中のカップを置き、椅子から立ち、父の傍へ歩み寄ろうと)
もちろん。おいで、ルミエール。
(ふわりと微笑んでムスメを膝の上に乗せようと)
ん……ありがとう、アタシの可愛いムスメ。
……紅茶やお菓子が欲しくなったら、遠慮なく言うといい。
(腰掛けたムスメを支えつつ、ぎゅっと抱きしめる。腕の中に在る命に安心感を覚えてふっと息を吐く真似事をして)
……私ここにいるわ。
まだ生きてるわ。まだちゃんと……。
(抱きしめてくれる腕を抱えて愛おしく頬擦りをして)

………私。まだ生きられるかしら?
いるねぇ……ルミエールは、此処にる。
おまえはとても繊細で、魂が擦り減りやすいから少し『療養』が要ると思うけど……大丈夫さ。
アタシのムスメだもの、「まだ、もう少し」。
そう思ってくれるのならそれは大きい『力』となる。
こんなに醜いアタシともまだ居てくれるかぃ、可愛いコ。
(そろそろと娘に頬擦りを送ろうと)
……それを父様が望むなら。
(頬擦りを受けとめて甘く微笑む)
望むとも。
醜悪で強欲だからね、アタシは。

……ありがとう、ルミエール。
おまえはアタシなどよりずうっと優しいから、ちょっとしたことでも心が疲れて摩耗が早くなってしまう。
まずは外部の刺激から起こる摩耗を抑えて、心と魂を『療養』できる状態にしないといけないよねぇ……。
(頬擦りが受け入れられると、柔らかな少女らしい微笑みを浮かべる)
……でも、どうすればいいのかしら。
それでも愛していたいのよ。
擦り切れるとしても、愛していたいの。
(少し困った顔をして父の顔を見上げようと)
アタシのムスメだものね。(苦笑をひとつ浮かべて)
んー……愛する気持ちは残しつつ……疲れやすい部分だけ、欠片として隔離しておくのはどうだろうねぇ?
欠片として?
……そうね。
父様ならそれが出来るのね……。
(ムスメの髪を手櫛で梳こうとしながらゆっくり頷いて)
…できる。対価として、祝福として、呪いとして、アタシはそれを取り扱ってきたからね。
欠片遊び。懐かしいわ。
私の世界で一番愛しい父様。
残酷で優しい、寂しいアナタ。
今日のアナタは何が欲しいの?
(金糸の髪は抵抗もなく、その慈しみを受け入れる。
永遠の少女は謳うように慈愛の獣に問いかけて)
愛しいムスメとの更なる時間を。
そのために──『心の境界を越える足』を。
ほんの少し、預かってみてもいいかい?
悲心カルナーは美徳だが、過ぎては身を蝕むからね…。
(深く愛情を込めて、ソレはとびきり慈悲深く脆いムスメへと提案してみる)
勿論よ。
嗚呼、本当に。
とっても欲張りで困ったヒトね?
(聞き分けの悪い愛しい我が子を前にした母親のように、おっとりと微笑む)
ん、そうなんだ。アタシはいつも、欲張りなの。
……可愛い眷属、アタシのムスメ、ルミエール。
(幼い少女が母を引き留める時の様に、ぎゅっと抱きしめて)
……私はアナタのモノよ。
(静かにはっきりとした声で、一言)
…ルミエールは、父様アタシのモノ……。
(その声に素直に頷き、柔らかい声で繰り返す)

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