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ギルドスレッド

ギルド修好通商協会

【RP】たまには昔の話でも

たまには昔の話をしようか
通いなれたなじみのあの店で
見えない明日に希望を託して
時代に熱い風に揺られていたあの頃を思い出して

【RPスレッドです】

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(バーのカウンターでウィスキーの入ったグラスを回して琥珀色の液体が動くのを眺めている)
(過去に何を築き上げ、或いは何を破壊したとしてもこの大地では全ての過去は過去のものだ。しかしたまにはそんな過去に浸るのも悪くはない。隣に芥子色のローブの男が腰掛け、指を組んだ。何を頼もうか……)
(ふと隣に腰かけた男に気が付いた。どこかで見た顔なのだが思い出せない)(とはいえ、何も頼んでいないのに声もかけるのも無粋だ。ひとまずは見守ることにした)
ふぅん……とりあえずIPA。(この世界にインドなんかないのだが、意図するところは翻訳されてよく似たモノが出てくるのだろう。強烈なホップの風味は一般的なエールからすれば邪道といっても良いが、たまにはいい。)
 
何か私の顔についてるかい?
(顔見知りに話しかける調子で隣の男に話しかけた。笑い方も、顔立ちも、服装も、よく似ている。ただ性別は大きく違っていた)
ああ、いや、すまない。知り合いに似ていたものでね。つい視線が行ってしまったよ。気に障ってしまったら申し訳ない。
(ボトルの澱が混ざらぬようにグラスにエールを注ぐ。泡立ちが特に良いわけではないアンバーの液体に視線を向けた。)
何を言ってるんだ、知り合いじゃないか。私だ、私。(名乗らない迷惑ぶり。)
私……? ちょっとすまない手洗いに行ってくる

(少しして)

(席に座りながら)ひょっとして……フィナスター?
見ればわかるだろう?忘れられるとは心外だね。(そうだと暗に肯定する。そもそも男の姿を見せてないとは思ってもなかったのだろう。)
いや、すまない……てっきり女性だと思っていたから。そうか世界が違うとその辺りもごっちゃになるんだな(頭をかきながら)
お詫びにその一杯はおごらせてもらえないかな?
もとより性別なんて概念は我々にとっては何の意味も持たないよ。君たち定命の者と関わるなら大いにあるが……
(度々そのような口を利く。人間ではなく限りある生命をもったもの全般から隔絶しているのだろう。本来であれば、だが。)

おごってくれると言うなら素直に乗ろう。君のおすすめはなんだい?
(にこやかに。現金なものであるが、もとよりそこまで怒ってもいなかったのだろう)
ここでお勧めといわれるとモルトになってしまうかな?
なんでも出してはくれるけどね。冷たい物よりは冷やさないで飲める酒の方が豊富だ。

そして、定命でないがゆえに子供を作る必要性もないから意味を持たないというわけか……そういえば、君のいたところを詳しくは聞いては居なかったなあ。良かったら聞かせてはくれないかな?
(中途半端の量だったウィスキーを飲み干して、店員にもう一杯注文する)
ではそれで。
まあ、冷えた飲み物は贅沢ではあるな。あるところにはあると思うが……。
(グラスを呷った。ホップの強烈な苦味と清涼な風味は炭酸とともに喉を抜け、幾らかの香気だけが口の中に残る)

総量が増えも減りもしないからな。今の私のようなイレギュラーを除けば、だが。
私の故郷か。
……『はじめに神は天と地とを作った』 『大地は形を持たず、空虚で、闇が淵を覆い、神の霊が水面を覆っていた』
(いわゆる地球に於ける聖書の、創世記の冒頭)

……といったようなことが、起きなかった世界だ。
なるほど……(新しく渡されたダブルの匂いを鼻で感じながら、話に耳を傾ける)

大陸だけで外がどうなっているか分からないこの世界とは大違いだな。
混沌がずっと海のように広がっていてな、その上に無がある。誰も我々の世界で『創造』などしなかった。真新しいものを作ろうなどと考えもしなかったし、全てを支配できるものも生まれなかった。
だから我々は、外界を模倣した。思い思いにな。全て模倣で出来ている。
己の姿も、な。「かくあるべし」という認識だけで組み上がっている、といってもいい。
強大なものほど精緻で、或いは己以外をも組み上げる。そのような。
何もなかったから模倣した……か、その様子だとこっちの世界も覗けていたのかな?他の世界のように。

(グラスを揺らしながら語り部に耳を傾ける)
さあね?

そもそも、ヨソの世界を居ながらにしてはっきり見るほどの力があれば、そいつが世界を統べる王になるんじゃないか?
世界の綻びから下りてはミツバチのように情念や情報を持ち帰る必要もなくなるわけだ。
唯でさえ退屈で、外敵を拷問するとか、他人の仕事を押し付けられるとか、上司にお仕置きされるとか、海で浮かんで蘇生待ちくらいしかすることがないんだ。そんな王など切手サイズに切り刻んでばら撒いたほうがいい。
なるほど……そんなに都合よくは行かないってことか。
それにしても、君の世界はなんというか……本当に何もない世界だったんだなあ。
でも、上下関係とかはあったりするわけだ?
地獄ほどにも何もない。人が思うほどの悪意や敵意も我々にはない。

強くて賢いやつが偉い。基本はな。
あとはヒマを持て余しすぎたら似たようなことをしているやつについていくし、或いは首筋引っ掴まれてなにがしかをやらされる。
まあだいたいみんな人間の経営者が見たら血管がちぎれるくらいのやる気しかないが。
地獄ほどにか……君達の話を聞くとまるで地獄に住んでいるかのような風聞だったのに実際に居た人間からそう聞かれると、乾いた笑いしか返せないな。

そっちの偉い奴は死なない分、相当に猛烈だったんだな。
寿命があった良かったとしみじみ感じるよ。
何もかもが空虚で無関心なものさ。形而下にいっぱいいる人間のほうが遊ぶには面白い。(「人間で」なのか「人間と」なのか。おそらく両方だろう)

飢えも乾きも寒さもないし老いもしなければ守るべきものもないのだから、
単純な苦痛と恥辱を始めとして、あとは興味とか契約とかくらいしか我々を動かす手段はないんだよ。
それに比べれば「どれだけ不本意であれ自己保存のために自ら進んで飲まざるをえない」って君たちも相当だぜ。
こっちは……(グラスを煽る)

確かに相当かもしれないけれど。それでもまだ終わりがある分、まだマシさ。
死ぬと分かっていても、何もしないで誰にも知られずに死んでいくっていうのに耐えられないからね。
どうしても、何かをしたくなるのさ。
多くの者は何かを思わされた上で夢見心地に死んでいくものだが、そう思って言えるなら大したものだな。大したものだよ、皮肉でなくね。
(皮肉ではないが、測るような目ではある。)
生憎とこの身体だ、夢心地に過ごすには柔らかさが足りなくてね。
(指で自分の顔を突けば、金属が当たる音が鳴る)

それでも、君に大したものと言われるのは嬉しいことだな。
ハハ、眠れるなら添い寝くらいはいつでもしてやるぜ?大した物の次いでだ。(いつの間にか男のかわりに女がそこに座っていて、艶かしく目を細めた。)
止めて置け(自嘲するような笑い)

こんな身体じゃ、硬くて塩梅も悪いもんだ。それだったらギフトさせてもらった方がよっぽど、そっちの為さ。
所詮形而下の幻想に過ぎない姿形も、行為がどんなものであるかも、重大な問題ではないよ、私にとってはね。(娼婦が生身の人間にするのとさして変わりもなく硬質な二の腕に手を伸ばした。馴れ馴れしい奴である。)
君達にとっては鉄も肉も変わらないってことか……(苦笑しながらも伸ばされた手を受け入れ、自分も相手の腕に触れる)
(触れる手は冷ややかで湿り気はあるが、人間種のような「生き物の匂い」に乏しく、精巧な模造の印象が付き纏う。)
気が向くかどうかだよ。今は気が向いているんだ。
ああ、なるほど。それはすまない。(模造を思わせる手に鋼鉄の指を絡ませる)

自分で始末をしてしまうんでね、どうもこの手の機微は苦手なんだ。
まるで髭も生えぬ少年のようなところがあるのだな、君は。
(絡んだ指を口元に持っていって、鋼の指を犬歯で噛みながら相手を見た。靭やかなネコ科の捕食生物めいている。)

ねえ君、私のことを連れ去りたまえよ。
そもそも毛がないからな。おかげで放熱が大変だ。

おやおや、今日はそんな気分というわけか。ならば……
(噛まれている指を抜き、そっと唇を撫でると)
君の世界だとなんというんだっけ? ピーターパン?
(自分の方へとひきよせようとする)

(酒に溶けた氷が音を立てた)
はっは、ちょっと時代が違う気がするな。(なんと、ピーターパンの初演は20世紀である。だが概要はなんとなく理解した。)

何も知らぬような初心な小娘じゃないから遠慮はいらない。
(長い睫毛に彩られた緑色の目の中で、真っ暗な瞳孔が静かに蠢くのさえ見える距離だった。)
時代が違ったか……、もうちょっと君の世界を知りたいな。
もちろん、ゆっくりとね

(そのまま手を取って、連れ去るように)

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