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ギルドスレッド

灰色教会

【RP】神父の部屋

かつてこの教会を管理していた神父が、住み込みで管理をする為に用意した部屋。
中を除いてみれば、物はほとんど無く、小さな書物机とベッド、備え付けのクローゼットが置かれているのみの随分殺風景な薄暗い部屋だとわかる。
現在はレンツォが住んでいるようだ。

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(とある日、とある時刻。男は書をしたためていた。教会にふらりと訪れ、この教会への滞在を望んだ名も知れぬシスターの事を、己の上司へと伝える為に。
彼女の容姿、外見から感じ取れる大まかな年齢、口調や態度といった情報の数々を、サラサラと手紙に書き留めて行く。
――一番大切な名前は聞きそびれてしまっているけれど、きっとあちらが調べてくれるだろう。あの人はそう言う細かい気遣いのできる人だから)
……さて、あとはこれを送るだけですか。

(ピュウと鋭く、指笛を一つ。その音を聞けば、どこからともなく梟が現れて、男の腕に静かに降り立った)
これをトールヴァルド大司教の元へ。よろしくお願いしますね。
(梟は、首にそれが括りつけられるのを大人しく見守った後、静かに窓から飛び立っていった)
(その日の男は、定期的に行っている部屋の掃除の最中だった。
 バサリ、音がして窓の方を振り返れば、窓枠に静かに降り立った梟の姿が見えた)

おや、案外早かったですね。お帰りなさい。
(労う様に梟の背中を撫でながら首に括りつけられた書簡を引っ張り出すと、書き物机にそれを広げ、静かに読み始めた)
『レンツォへ
お久しぶりです。紙面上とはいえ、貴方とこうして話をするのは久しぶりですね。
そちらでの生活もうまくいっているようで、安心しました。
ただでさえ貴方は自分自身の事に関して無頓着なのですから、身体には気をつけるように。

さて、例のシスターの話に移りますが
相手の名前すら聞き忘れるとは、貴方の無頓着さを知っている私でも流石に呆れましたよ。
この調子では、どうせ貴方自身も名乗る事を忘れていたのでしょう。
教会の危機管理的な意味でも、名前は重要ですから。次からは改善するように。

話が少々ズレましたが、彼女の話をするとしましょう。
彼女の名前はメリンダ・ビーチャム。幻想の外から来た旅人です。
幻想の外から来ただけあって、彼女に関する情報は非常に少ないです。ですので、噂程度の曖昧な情報も含まれてしまうのですが……
彼女が普段閉ざしている瞳、それを開けているのを見たという人の話によれば、その眼孔の中はただただ赤く昏い底の見えない虚が広がっているのだと。
身体にあるツギハギの様な傷と相まって、最早屍人か魔物の類にしか見えなかったと。そんな話を聞きました。
それと、彼女を暫く観察していた調査官によれば、彼女は修道服を身に纏っている割には我々の様に特定の神を主と定め、崇めている様には見えなかったとの事です。

私が得られた情報は以上です。
とても少ないですが、名前を探し当てるだけで苦労したのですから恨まないでください。
全体的に不穏な噂が漂っている人物ですので、警戒を怠らない様に。
万が一我々と主を害するようであれば、その時はひと思いに処分なさい。
貴方の行いは主が見守り、肯定してくださるのですから。
それでは、体に気をつけて今後も神父業務に励んでくださいね。
(長い手紙を読み終わり、ほうっとため息を一つ)
ふふ……トール大司教は相変わらず心配性で世話焼きですね。
……危機管理を怠ったという事実、胸に刻んでおきます、大司教。

しかし、メリンダ様……でしたか。
あの方はそんなに怪しい御方だったのですか……確かに顔には傷がありましたが
そんなに悪い方には思えなかったのですけれど……
……あれ、まだ続きが……?

(手紙をしまおうとして、封筒の中にもう一枚入っていた事に気づいたらしい。そろそろと引きずり出して、同じように机の上へと広げて読み始めた)
P.S
これは大司教トールヴァルドではなく、お前の保護者兼友人兼義兄弟のトールヴァルドとしての意見である事を忘れない様に。
お前の話を聞いていると、彼女が興味を持ったのはこの×××××教会ではなくお前自身である様に俺は思えてくる。
お前自身に何か仕掛けてくる事もあるかもしれない。
お前の自分自身への鈍さと無頓着さは理解しているから期待はしていないが、一応気をつけておけ。
万が一の事があれば、あの唄を歌う事も考える。何かあれば連絡するように。

               トールヴァルドより、愛をこめて』
……。
(最後の一枚を、食い入る様に見つめていたが)

私自身に……ですか。
そんな風には……いえ、こうしてはっきりと警告しているという事は、それだけトール様は不安に思っておられるという事……
この教会に好意的でいてくださる方を疑う様な真似はしたくないのですが……
…………一応、頭の隅に留めておきますか。

(これがトール様の疑い過ぎである事を祈るばかりです……男は誰に言うでもなくそう呟いて、静かに手紙達を見つめていた。
窓辺の梟だけが、その光景をいつまでも見守り続けていた)

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