【注意書き】
・こちら厨房と対面です。
・御一人〜二人様組向けとなります。

（清掃中）

【当面、休業します。再開予定:新皇帝を倒したら。】

【当面、臨時営業します。】

【ジェノサイドトメィトゥと豚肉の煮込み、始めました。】

おや……こんな所にご飯屋さんがあったんですね。
今営業中でしょうか……
（からり、と引き戸を開けて静かに店内に入って来る）

（カウンター奥から、ヌッと現れる大男。）
おや？いらっしゃい。

お一人様かな？
とは言っても、この寒さのせいか、今日は御覧の通り、閑古鳥だ。
カウンターでも、テーブルでも、好きな席に掛けてくれ。

（大きい人だ……）
あ、いらっしゃい、ということは……良かった、営業中でしたか。
遅めの昼食を頂けたらと思いまして……

最近はかなり寒いですよね……外に出るのも億劫になってしまいます。
（カウンター席に掛けながら）

おや、それは腹も減って居るだろう。
注文を受け次第、直ぐに・・・と言いたいのたが。
（そっとバインダーを差し出す）
うちの店の「注意書き」と、お品書きだ。
読んで了承の上で、注文を頼む。

ありがとうございます。
……お品書きは分かりますが、注意書き……？
（ふむ？と小首を傾げながらバインダーを受け取り）

※1供される食材が、まともとは限りません。
※2味見、毒見はしていますが、保証はありません。
※3それで良いなら、御代は無料、お代わり自由です。
※4尚、酒類は有料となります。

なるほど、こういう訳で無料でやってらっしゃる訳ですか。
味見と毒見がされているなら大丈夫でしょう、ボク気にしませんよ。
（注意書きを読みながら）

今は何がおすすめですかね……？

了解した。ならそうだな・・・寒い事だし、ジェノサイドトメイトゥと豚肉の煮込み・・・を少し、弄ろうか。
此処まで寒いと、女性は冷えが堪えるだろうし、鍋に仕立てようと思うが、どうかな?
所謂、トマト鍋と言う奴だ。

ジェノサイドトメイトゥ……凄い名前ですねぇ……
鍋料理ですか……再現性東京で頂いたことがありますが、あれは良いものです……体がとても温まりますからね。
ということで、ありがとうございます、それでお願いします。

(調理しつつ)
ジェノサイドトメイトゥは、本来、映画のタイトルなんだ。
そして、それに出てくる、殺人トマトの事なんだが・・・夜妖が映画にとり憑いてな。
映画の世界に引き込まれ、戦って来たよ。(ちょっと遠い目)

そうでしたか、それでそんなに物騒な名前に。
夜妖って本当に色んなものにとり憑きますよね……
映画の世界に入れるのはちょっと楽しそうかな、と思ったり。
（調理の様子を見ながら）

(鍋の基礎を作り終えて)
ふむ、楽しそうか・・・しかし、君みたいな綺麗な子がスクリーンに映っていたら、は他の役者が食われて大変だな。ふふ。
おっと、メインの具は、豚肉と鶏肉、どちらが良いかな?
鶏肉の場合、今日なら特別に、グアッカロー・チキンの肉を使わせて貰うが?

……綺麗だなんて。ボクには勿体なさすぎるお言葉ですよ。
それに、映画は演技が出来ないと駄目ですから。両方とも、ボクよりもっともっと優れた方がごまんといる。
（掛けられた言葉に少し戸惑いながら）

あ、メインが選べるんですね……それなら、その特別な鶏肉を頂きましょうか。

ふむ?そうか?
正直、オレも女性の扱いはかなり下手な類だが、それでも、世辞ではないとは断言できるがな?
まあ、それはともかく、グアッカロー・チキン、了解だ。

(鶏肉と共に仕上げの煮込み中)

失礼だが・・・もしかして君は、チェレンチィと言う名前だろうか?

そうですよ、イレギュラーズにだって綺麗な方はたくさんいらっしゃいますから。
まあ、誉め言葉として頂いておきますね。ありがとうございます。

？　ええ、そうです……ボクはチェレンチィと言います。
何処かでお会いしたことがありましたかね……？
（頭の中で色々と思い返しながら）

何、今の原石でそこまでなら、君なら磨けば、もっと上に行けるだろうさ。
はい、お待ちどう様。ジェノサイドトメイトゥとグアッカロー・チキンの煮込み鍋、どうぞ召し上がれ。
(完成した鍋を配膳し)
ダバスコと粉チーズは薬味だ、お好みでどうぞ。それと熱いから、口の中を火傷しない様にな。

いや、恐らく、会ったのは初めてだろう。
ただ、確か航空猟兵だったかな?そこでの君の同僚、綾辻さんとブランシュさんに、少しばかり縁があってな。
それで航空猟兵を調べた時、名簿と資料に君の名前と、顔が合ったのを思い出した。

ありがとうございます、頂きます。
（料理の美味しそうな匂いに頬を緩ませ、早速取り皿に中身をよそって。少し迷ってから、粉チーズの瓶に手を伸ばして、少量掛ける）

ああ、なるほど、そういうことでしたか。
ローレットの依頼か何かでご縁があった感じでしょうか、愛奈さんもブランシュさんもとても頼りになる方ですからね。
（猫舌なのか、ふーふーとしながら鍋を頂きつつ）

飲み物は、どうするかな？
熱い鍋に合わせて、この寒さでよく冷えた果実水か、
逆に熱い緑茶でもだそうか？

お鍋、とても美味しいです。
あ、それなら冷たい方で……果実水を頂いても？
（はふはふと食べながら）

ああ、頼りになる先輩方だな。
綾辻さんは、同じ世界、時間軸の住人、同郷同士だな。
ブランシュさんは、鉄帝動乱で、革命派で一緒にやらせて貰っているよ。

了承した。
ふむ、久し振りに、美味そうに食べてくれるお客さんだ。
（果実水と、良く冷えた葡萄ゼリーを置いて）
こいつはサービスしておくよ。

そういうことでしたか。
愛奈さんと同郷……ボクはこの世界の人間ですからあまり良く分かりませんが、同じ世界の人が居るというのはとても頼もしいのかなと……
ブランシュさんは鉄帝で活発に活動してらっしゃるみたいですし、凄いですよねぇ。

おや、いいんですか？
（サービスという言葉を聞いて）

この葡萄ゼリーもとても美味しそうです。
（果実水で喉を潤しながら、ゼリーを見つめて）

ああ、全く。
同郷人が居ると思うだけでも、かなり、気が楽になるものさ。
ブランシュさんは、まあ、少しばかり革命派にのめり込み過ぎてて、不安視する場合もあるが・・・。
まあ、それも彼女の、人生の選択だろう。

お口に合いそうなら、何よりだ。
香り付けに、少しばかりワインも混ざっているが、問題なかったかな?

のめり込み過ぎ……ですか。
何か、彼女の琴線に触れることがあったんでしょうかね……
無理だけはしないでくれたらいいんですが。

おや、ワインで香り付けですか、お洒落ですねぇ。
こう見えてもボク、お酒は好きなので大丈夫ですよ。
（果実水を挟みつつ鍋を食べ終えて、ゼリーを頂こうと）

さて、オレでは、そこは何とも言えないが・・・。
まあ、先はともかく、今の所は、まだ大丈夫だとは思うよ。

それは良かった。
今は、革命派の活動への協力で、店の仕入れ等が疎かになっているが。
鉄帝の動乱が治まったら、酒類もきっちり補充して、種類も取り揃えておくよ。
仕入れられる保証は無いが、何か、希望する酒等はあるかな?

大丈夫……それならいいんですけどね。
もし革命派の活動で会うことがあったら、同僚が気にしていた、とでも伝えて下さいな。

おや、それはそれは……
お酒なら割と何でも好きなので、貴方のおすすめを入れておいて頂けたら良いですよ。
（取り揃える、という言葉に少し嬉しそうにしながら）

了解した。

ふむ、綺麗な見た目に反して、チェレンチィさんは、酒豪の部類かな?
となると、お勧めとしては、アレを仕入れたい所だが・・・ふむ、再現性東京なら、あるかも知れんな。
取り合えず、来店記念に、今はこの一杯だけ、奢らせて貰おう。
(半分程、琥珀色の酒が入ったグラスを置く。)
こいつは、変わった酒でね、これが・・・。
(グラス1/4程の、水を注ぐ。)
・・・こうなるわけだ。
(酒の色が、薄い桜色に代わる。)

ありがとうございます。

酒豪……なんですかねぇ。お酒は好きですけど、たくさん飲むとかではないので……どうなんでしょう。
あっ、お酒は確か有料だったはず……良いんですか？
ふむ……？
（「変わった酒」を入れる様子を眺めて）

おや……これは、面白いお酒ですねぇ。
（色が変わったのを不思議そうに見つめている）

なるほど、量は飲まないか。良い事だ。
ああ、問題ない。チェレンチィさんを気に入ったから、奢るだけだよ。
それに、商売用の酒じゃないから、安心してくれ。

こいつは、『さくら咲く』って名前の酒でな。(※実売してるお酒です。)
分類としては、麦焼酎。オレが召喚された際に、友人から貰って手にしていた酒なんだ。
数少ない、手元に残った元の世界の思い出の一つだから、商売には出さないのさ。

面白いし、美味しそうなお酒ではありますが。
貴重な思い出の品なら、尚更頂いてしまって良いんでしょうか……

……いえ、折角注いで頂いたのですから、有難く頂きましょう。
ふむ……麦焼酎、というお酒、初めて飲みましたが……中々美味しいものですね……
（少し遠慮がちにしていたが、グラスを手に取って、少しずつ味わって飲む）

ああ、遠慮なくどうぞ。
あいつの事だ、
『感傷に浸ってないで飲め。でないと飲んで貰えない酒が、可哀そうだろうが。』
くらいは言うだろうしな。
(ふむ。麦焼酎、気に入った様だし、仕入れておくか。)

(※飲みの邪魔にならない様、静かに道具の手入れをしている。)

良い方なのですね、そのご友人。
そうですね……飲む為のお酒ですから、ごもっともなお言葉です。
（名残惜しそうに桜色を見て、最後の一口を飲み終わり）

ありがとうございます、ご馳走様でした。

まあ、なろうとしてなった友人ではなかったが、世話焼きな、気の良い奴だったよ。

いや、お粗末様でした。
おっと、追加の注文はあるかな?

なろうとしてなった友人ではなかった……？
今まで全然関わりのなかった所で出来たご友人、とかそういう感じなのでしょうか。

追加は大丈夫です……あ、お冷を一杯頂けましたら。
（食器やグラスなどをひとまとめに片付けながら）

(お冷を差し出してから。)

・・・ああ、半ば巻き込まれたと言うか、余計なことに首を突っ込んでしまったと言うか。
あいつは、裏社会の情報屋だった奴でね。
何の情報を掴んだか、襲われてた所に、オレは偶々通りかかってしまってな。
成り行き上、あいつを庇って応戦したら・・・オレの拳が、襲っていた奴の首を折ってしまった。
殺人を犯して動揺しているオレを、あいつが裏社会へ匿う感じになって、そこからの付き合いだった。

おっと、気を遣わせてすまない。(まとめて貰った食器類を下げる。)

（お冷を頂いて、こくりと一口）

なるほど……それは、災難でしたねぇ……。
本来でしたら関わりのない世界に住む方で、別に守る筋合いも無いですのに。
優しいんですね、店主さん。

それにしても……拳で首を折るとは、凄いですね……

さて、優しいかは、些か疑問かな。
あの時は、咄嗟の事だったのもあるが、見た目には襲われる一般女性と、暴漢だったからな。
そう言う世界の人間だと知ってたら、動けたかは疑問だよ。

まあ、鍛えてたのもあるが・・・意図せず、綺麗にカウンターが入ってしまった。
それに、元の世界だと、この世界程に生命力は無いからな。
例えば、余程、当たり所が良くない限り、銃弾一発で死んでしまう。そんな世界さ。

まぁ、そうですね……見ただけではその人間の出自は分かりませんね。
それでも、咄嗟でも、誰かの為に体が動く人はそう多くは無いですから。
なので、貴方は優しい人なんだと思いますよ。

なるほど、運の良さもあったと……
確かに、イレギュラーズはパンドラ回復とか出来ますから、かなりタフですよねぇ。
……その感覚のままだと「それまで」の弱さを忘れてしまっていけない。
銃弾一発で死んでしまうのは混沌の一般人もそうだと思いますが、そうじゃない人もいますからね……（遠い目）
そう思うと、其方とは大分仕組みが違うのかもしれません。

ありがとう、そう言ってくれる君もまた、優しい人間なのだろうな。
その優しさが、どう言った種類の優しさかは、ともかくとして。

それまでの弱さを忘れるか・・・いやはや、何とも、耳に痛い言葉だな。
まあ、知性体種族は、人間以外は恐らく存在しない世界だし、魔法も精霊も魔物も無い世界だ。
・・・いや、或いは太古には居たのかも知れないが、オレ達の生きていた時代には、存在しない。
取り合えず、練達がそのまま、世界の全てになった世界と言えば、比較的想像しやすいかな?

ボクが優しいだなんて！
好き勝手喋って、分かったような気になっているだけですよ、きっとね。

イレギュラーズになる前は一般人だった方が殆どだと思いますし、ボクだってたまたま運良く「銃弾の一発に当たらずに」生きてこられただけですからねぇ。
その辺りのことを忘れずにいなければ、という自戒みたいなものです。
（ふ、と遠くを見つめて）

魔法も精霊も魔物も無い世界ですか……（ふむ、と考え込み）
練達がそのまま世界の全てということは、いわゆる「科学」というものが魔法のようなもので、それがありふれている……ということですかね？

そうか。自分自身の事だからこそ、気づけない事もあると思うが?
まあ、オレの感想と言うか、直感の様なものだから、あまり気にしないでくれ。

ああ、そうだな。
ある意味で、オレ達は「有り得た可能性」を継ぎ接ぎして、生き抜いている様なものだからな。
お互い、パンドラが残っているから大丈夫と言う考えに、染まらない様に気を付けないとな。

概ね、そう考えてくれて構わないよ。
神秘、魔法要素を抜いた、アーカーシュであると言えるかも知れないな。

確かに……それも、そうですね。
……「優しい」という言葉を向けられたことは、今まで無かったもので。
少し驚きましたが、その……ありがとうございます。
（目線を逸らしつつも、ほんのり照れた様子で）

パンドラが無ければ死んでいたであろう依頼も幾つかありましたが……
なるべく大事にしていきたいものです、ええ。

アーカーシュ……アーカーシュですか。
ひょっとして、ゴーレムみたいな存在も？　あとは……ダイエットグッズとか……
（何故かこの二つの印象が強いようである）

そうか。いや、礼を言われる程でもないさ。
ただ、君に近しい者達なら、口にはしなくても、オレと同じ様に感じてはいるんじゃないだろうか?

なるほど。オレは、まだそこまでの激戦に、参加したことは無いな。
いや、先輩の言葉となると、流石に重みが違うものだ。

ゴーレム程、自立出来ているわけでは無いが、似た存在としてロボットがあるな。
ダイエットグッズは・・・すまん、種類が多すぎて、どう言うグッズか、見当がつかない。