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ギルドスレッド

鑑定屋『フロイントシャフト』

客間 その2

ようこそ、鑑定屋『フロイントシャフト』へ。
鑑定から修理まで、様々なサービスを提供します。
話がしたいだけの方もぜひ。
ただし、アナタの人柄を鑑定させていただきますが。

※RPメインのスレッドとなります。メタ発言は極力控えていただけますと幸いです。

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いらっしゃいませー!
(約束していた来客に、すぐさま音を立てずに扉を開き、恭しくお辞儀をして)

お待ちしておりました! さ、上着をお取りしましょう。
お飲み物を用意しますので、中で適当に寛いでいてください。
(【接客】のスキルの成せる技か、出迎えの手際は非常に良い)
ああ、お邪魔する、ぞ。手慣れている、な。
(上着を預けると室内へとことこと。適当な椅子に腰掛けて待つ)
はい、親しき中にも礼儀ありと言いますから。
礼儀作法やお客様をもてなす方法は、一通りインプットしています。
エクスマリアさんとは一度ゆっくりお話をしたいと思っていたので、失礼な真似はできませんからね。

冷たいお茶がいいですか? それとも温かいお茶にしましょうか?
良いこと、だ。それに、嬉しい。
(無表情。淡々とした声色。なのに言葉通り嬉しがっているのがその目を見れば事実であると伝わるだろう)

では、冷えたほう、を。この世界も、やはり夏は暑い、な。
ふふっ、ありがとうございます。喜んでいただけているようで何よりです。
(感情が上手くアウトプットできないことには覚えがあった。彼女の目を見れば、嬉々とした情動が何となくわかるのだが、それが彼女の持つギフトの効果であることまでは知らず)

どうぞ、麦茶です。
エクスマリアさんは、旅人(ウォーカー)の方だと聞いています。
僕の知るあらゆる既知の存在とも異なる知的生命体……とても興味があります。
どんな世界で、どんな暮らしをしていたのか、お聞きしてもよろしいですか?
(良く冷えたお茶(市販品)を丁寧に出し、向かい側に座りながら、そう尋ねる)
ああ、ありがとう、だ。
(麦茶を受け取り、一口。口を湿らせると)

そうだ、な。故郷の話なら、いくらでも。といっても、然程突飛な世界でも、無いはず、だ。
高い大空があり、深い大海があり、広い大地が、ある。
多くのカタチを持つ者が、思い思いに生きる世界。その辺りは混沌と、変わりないだろう、な。
違いがあるとすれば。マリアの故郷には、無数の神が居た。
マリア達は、その神を巡って、旅をしていた。
(もう一口麦茶を飲んで、少し息をつく)
神……ですか。(ふむ、と顎に人差し指を当てて少し考える仕草を)
その言葉は広範囲のものを示しますが、エクスマリアさんのお話から推測できることは二つです。
一つ、「『無数の』神という言葉から、唯一絶対の存在ではなく、いわゆるGODとは異なる概念である」ということ。
二つ、「2:『高い』大空、『深い』大海、『広い』大地と、自然に対する敬意が見て取れることから、恐らくは自然を始めとした、万物に宿る霊的存在への敬称が『神』である」ということ。
そして、それを巡る旅……いわゆる巡礼者だったのですね、エクスマリアさんは。
あー……僕もマリアさんって呼んでも良いですか? 馴れ馴れしいかもですけど。
ふむ。
(一度目をパチクリ。感嘆、といった感情が見えた)

1つ目は、正解、だ。全てを作った唯一神、といったものは、居ない。少なくとも、そういった考え方は殆どない、な。

2つ目は、少し惜しい。マリア達の世界の神は、自然のような、所謂世界を形作る仕組み、そういったものを「権能」として支配下に置いたものを、指す。
それ等は多くの場合、霊的でなく形在るものとして、存在している、な。
(麦茶を飲んで)

そしてマリアは、マリアの一族は、巡礼ではなく、討伐のために巡っていた。
……呼び方は、好きにしていい、ぞ? マリアと呼ばれるのは、好ましい。
おっと、ハズれてしまいましたか。僕の観察眼もまだまだです。
この「無辜なる混沌」が全ての世界の基底であるように、何か大いなる一つのものから世界が生まれたという考えは珍しいものではありませんが……マリアさんの世界はそうではなかったようですね。
(許可を貰い、早速愛称で呼んでみる。心なしか、声が弾んでいるようだ)

権能ですか、なるほど。神々が無数に存在するのも頷けます。
一つの存在が多数の権能を有するほどに、その存在は概念のレベルから「ブレ」ます。
人々に加護も災厄も平等にもたらす荒魂の如く。
そして……ふむ、想像していたよりも剣呑で、そして過酷な旅だったようですね。
確かに、そういった上位存在であれば善良なもの、悪辣なもの、人類に有益なもの、不利益なもの、あらゆるものが存在するでしょう。
マリアさんの一族は、荒ぶる悪神を討滅していたのでしょうか?
(時折、マリアが麦茶を飲む様子を見ているが、ハイン自身は何も用意していない。秘宝種であるが故に)
先の話だけで、あれだけ考察できるなら十分、だろう?

討滅でもいいが、マリア達の主観としては、狩猟に、近い。
神を排せば、その権能は世界に還り、仕組みの一つとして人の手に渡る、故に。
(また麦茶を飲んで、ハインをちらりと)

ハインは、飲まない、か? 秘宝種も、飲食不可では、ないのだろう?
十分、ですか。ふむ……僕は一つ一つの事柄を枝葉末節まで見つめるような深い追求を重んじていましたが……。
(その発言には、何か思うところがある様子だ)

狩猟……神とは権能を占有するものかと少し思いましたが、先程のマリアさんの語り口から鑑みるに、逆に世界の権能がホコリが積もるように集積し、形を成してしまったモノと考える方が良さそうですね。
(神ありきではなく、権能ありきで考えるべきだろうと見解を述べて)

え? ああ……僕の体は飲食には最適化されていません。
味というものもよくわかりませんし、一人では食べたいと思うことすら稀です。
ただ、稀であって絶無ではありません。そして、二人以上で食する食事は、有意義な時間だと思っています。
お言葉に甘えて、僕もいただきますね。
(席を立って一礼し、移動。少し経って、冷えたお茶の入ったグラスを二つ持ってきた。自分の分と、マリアのお代わりの分と)
深い追求、それは、良い。だが、単に先までの話では考察材料が、多くはなかった。そこから絞り切れる内容としては、満点ではなくとも、及第点はやっていい、と思う、ぞ?
恐らくは、権能については、正しい。マリアも、世界の仕組みを深くまで知っているわけではない、が。
(おかわりのグラスを受け取り)

ん、ありがとう、だ。
あまり謙遜が過ぎても嫌味になりますね。そのお言葉、前向きに受け止めさせてもらいましょう。
ともあれ、マリアさんの一族は……狩人に近い暮らしをされていたのですね。どのような呼び名で呼ばれていたのかまではわかりませんが。
その暮らしに充足感はありましたか?
(こちらもグラスを手に取り、お茶を一口飲む。味はよくわからないが、冷たいのど越しは感じる)
呼ばれ方は、どうなのだろう、な。旧くからの一族故、御伽噺のように思われていることも多い、が……マリア達は、『神話殺し』と、そう名乗っている。

満ち足りた生活とは、言えぬまでも。楽しかった、ぞ?
広い世界を、時に家族と、時に一人でも。旅する中、多くを見知る日々だった。
『神話殺し』、ですか。(神妙な顔つき)
マリアさん達の存在が御伽噺と思われているのなら、神の存在もまた然り、なのでしょうか?

(楽しかった……)……少し、踏み込んだ質問かもしれませんが。元の世界に未練はありますか?
旅人(ウォーカー)の中にはそういった人も少なからずいて、該当する者達が築き上げた都市が練達なのだと、話には聞き及んでいます。
いや。神は当たり前に、知られている、が。故にこそ、それらを狩ろう、という者の存在を、一笑に付すものも、いる。といったところ、だ。

(ハインの言葉に、麦茶を一口、二口)
未練は無論、ある。というか、な。帰るつもり、だ。
その為に、パンドラを集め、魔種を打倒し、この世界を救う。
喚ばれた日から、ずっと変わらない。練達の技術にも、期待はしているが、な。
事実として、技術的には可能ではある、らしい。
なるほど、神は形はどうあれ、一つの権能が形を成した強大な存在……それらを狩ることには、相応の力が求められるのですね。

……不躾な質問でしたら、申し訳ありません。
僕は過去の記憶がほとんどありません。それ故に帰りたい、帰るべき場所がある人の話を、聞いてみたいのです。
マリアさんにとって故郷とは、どのようなものなのでしょうか?
それに対する想いとは、如何なるものなのでしょうか?
ふむ……どのような、か。
そうだ、な。逆に問うてみよう、か。ハインはまだ、目覚めてから日が浅いかもしれない、が……
日頃、当たり前にしていることは、幾つかはあるだろう?
朝、窓からの日差しを浴びる。出かける時には、履き慣れた靴を履く。
夜には、明かりを灯す。そんな、ごくごく普通のことを、当たり前に。
当たり前に、していること……。(考える。考える。考える。食事も、睡眠も、最近は最適化によって呼吸すらも必要なくなった。そんな自分が当たり前のようにしていることと言えば)

……考えること、でしょうか。そして、理性と感情の狭間に揺られながら、自他の在り様を見つめること……その二つが、僕が普段、当たり前のように行っていることだと思います。
なるほど、な。ハインの「当たり前」とは、少々趣きは異なる、が……
マリアの場合、故郷の空を仰ぐこと、故郷の花を愛でること、故郷の風を感じること……故郷で生きることそのものが、マリアにとって「当たり前」、だ。
当然にそうあるべきことで、そうありたかったこと、だ。

……この世界は、決して嫌いではない。美しく、芳醇で、良い世界とは思っている。
だが、マリアの「当たり前」を、突然奪われたことも、事実。

故に、マリアはそれを取り戻す。ただ当たり前に、ただいまと言って、故郷の土を、踏む。そう、決めている
…………そう、ですか。マリアさんの言う「当たり前」は「日常」と言い換えても良さそうです。
ささやかで、けれども愛しい日常。僕が焦がれ、しかし決して手に入れることが叶わないもの。
戦いのために最適化された僕は、日常から離れた戦いの中に身を置くことしかできません。
それが、僕の「当たり前」……僕にできることは、人々の日常を守ることだけです。
それは、マリアさんも例外ではありません。
マリアさんの日常を取り戻すべく、僕も微力ながら力になります。
そう、か。それはありがたい、な。
(お茶を一口飲んで、改めてハインを見つめ)

とても、嬉しい。だが、マリアの日常は、この世界にも、ある。
こうして茶を飲み、語らうこともそう、だ。
戦いのため、日常から離れるとしても、マリアの日常の中に、時々でも居てくれるのも、嬉しい、な。
……ふふっ、それは大丈夫ですよ。
僕の言う「守る」には、「見守る」も含まれています。
僕はちっぽけで、けれどもまっすぐに生きている人々を見守るのが大好きです。
強いて言うなら、それが僕の戦い以外の「日常」です。
うむ。それなら、安心、だ。
善き日常を、過ごすと、いい。
はい、そのつもりです。マリアさんは、僕に聞いてみたいことはありますか?
僕が答えられる範囲でしたら、何でもお答えしますよ。
ふむ……そうだ、な。
この店は、鑑定屋らしい、が。なぜそのような店、を?
そうですね、理由はいろいろとありますが……失礼、その「いろいろ」を聞いているのですよね。
一つは、僕の能力を活かしたいと思ったこと。もう一つは……様々な「価値」を見てみたいからです。
鑑定して貰いたいと思うようなものには、大なり小なり持ち込んだ人物が何らかの「価値」を見出していると思っています。
一見すると瓦落多(がらくた)にしか見えないものに、大いなる価値が眠っているのかもしれない。
そう思うと、何だかわくわくしちゃって。ふふっ、大した理由でなくてごめんなさい。
ふむ、なるほど。「価値」、か。確かに、そう考えると、面白い。
店を構えて、そういったものには、出会えたのか?
そうですね……幾つもありますが、ふむ。特に大きなものを一つ挙げるとすれば……そうですね。前提として、一つご質問をさせてもらってもよろしいでしょうか?

マリアさんは以前までは、床にまで届くような長い髪を持ち、しかもその髪を自在に操る力を持っていたと聞き及んでいます。それを切り捨てることは、文字通り身を切る思いだったはずです。何故、そこまでして捨ててしまったのでしょうか?
ああ……自慢の髪、だから、な。
(肩の辺りで切り揃えられた髪を指で弄り)
ただ、その時は必要なものがあり、確実に手に入れるには、それが最善と、判断した。
協力者の安全も、確保したかったし、な。
それです。僕が知っているのはギルドに残っている記録だけで、そこにどれ程の葛藤と苦悩があったのかは、僕には頭で理解できても心では実感できません。
ですが、「何を持っているか」よりも、「何を捨てられるか」がより大事な場合もある。
それが、僕がマリアさんの来歴から学んだ「価値」の一つであることは、確かな事実です。
む……そう言われると、なにやら面映ゆい、が。
有り難い言葉、だ。
謙遜することはありません。
人は己の「大事なもの」を見出しますが、それは同時に己を戒める枷でもあります。
それを喪失することは大きな痛みを与えますが、しかし残ったものこそが自分の核であり、そしてそれは「身軽になった」と言い換えても良いものです。
マリアさんも、そうやって生き方の転換を迎えた……とは言えませんか?
なる、ほど。そういう考え方もある、か……ふむ。
断っておきますと、これは決して適当に思い付いたことではありません。
僕は先程、「一つ一つの事柄を枝葉末節まで見つめるような深い追求を重んじている」と話しました。
しかし、マリアさんはそのように考えてはいないと、そう感じました。
確かに、極限まで磨いた技は維持するだけで毎日の厳しい訓練を必要とするように、精密な機械ほど故障のリスクが増すように、追及を深めることは良くも悪くも足取りを鈍くする側面があります。
そして今のやり取りで、僕はマリアさんが新たな分野の開拓のためなら、本当に重要なものを残し、それまでに得たものを捨て去り、身軽になれる人だと確信しました。
これが、僕がマリアさんに見出した「価値」です。
ふむ……自己分析はしたことがないが、言われてみると、そうかもしれない、な。
重い荷物を持たない旅暮らしだったのも、大きいのかも、しれない。
歩き続けるには、身軽であることは、重要、だ。
少し迂遠な言い方になってしまいましたが、こうやって対話をすることで、お互いの見えていなかった部分が見えるようになりたい。
そんな願いを込めて、鑑定屋という店を開きました。
ふふっ、どうでしたか? 僕との対話がマリアさんにとっても有意義な時間であったなら、とても嬉しいのですが。
うむ。ハインのことも知れたし、マリア自身のことも、新たに見えた。
良い語らい、だった。とても、有意義な時間だ、とも。
それは何よりです。さてと、そろそろ良い時間ですし……今日のお話は、ここら辺でお開きとしましょうか。名残惜しいですけど、このままでは日が暮れてしまいますから。
お片付けは僕がやりますので、マリアさんはお気になさらず。今、上着を取ってきますね。
(音を立てずに椅子から立ち上がり、ぺこりとお辞儀をすると、コートスタンドの方へと歩き出して)
【マリアさんの次のレスで、このスレッドは終了します】
うむ。そうする、か。
楽しい時間、だった。また、来る。
(コートを上着を受け取ると、本当にまたいつでも気軽に来るのだろう、と思わせる、名残惜しさなどまるで無い歩みで立ち去った)
【このスレッドは終了しました。またのお越しをお待ちしております】

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