カンカン照りの毎日にうんざりしてた。
雨が降ってきたらちょっと涼しいかも？

んなわけあるかよ。湿気がひでぇんだ！


再現性東京のとある公園。

あー……あちぃ。だりぃ。

(屋根の下にあるベンチにだらけて座りながら空を見上げる)

あれ、先客……。
…………ちょっと邪魔してもいいか…？もう、限界で……。

(出身が出身故に慣れない暑さから逃れようと日陰を探して。頬の輪郭を滑り落ちる汗を顎付近で拭いながら)

あ？……好きにしろよ。

(少しベンチの端っこによって)

……ども。あー………あつ……。
………えー……と、あのさ……ここで何してんの？散歩…の休憩とか？

(会釈しつつベンチの反対側を借りて、背を丸め膝に肘をついて息を吐き出す。声を一度かけた手前黙っているのも居心地悪く、なんとなしに話しかける。)

別に。……避難。

(アデプト(スマホ)を片手で弄りながら素っ気なく応える)

あーー…………、暑いからな……。
…………オレまだあんまりここらへん慣れてないから…散策しに出てきたんだけど…。アンタ、詳しい？

(コミュ障故にどこまで話しかけていいのかふわふわしつつ、もしや邪魔してるのでは、と思いながらも貴重な人との交流タイミングを逃すわけには…と少しだけ話題を選んで続けて話しかける)

……別に。大学近いだけで詳しくはないけど。

(迷惑とか邪魔とか思ってないけど、アデプトを弄り続けながら)

大学…あぁ、そうか。大学生か。いいなぁ、大学……。

(何かを思い出すように少しだけ遠い目をして、空を見上げて)

そういえば…それ、ずっと弄ってるけど……なにしてんの、チャット？ゲーム？ネットニュース？
…いや……オレと違って頭良さそうなツラしてるし……、ゲームはないか。

(こっちに来てからやりたいこともなく特段楽しいと思えることも見つけられていないため、そんなにずっと弄ってるほど真剣になれる何かでもあるのかと興味を示す。)

……なんでもねぇよ。
タコに返信しってだけ。

(指をだけを動かしながら)

タコ………タコ………？？
うにょうにょの…？

(よくわかっていない声音で首を傾げた後、いまいちわかりづらい手振りで海洋生物のタコを表現する)

まぁ、そのタコだ。深く考えんな。あだ名みてーなもんだ。

(タコの表現をするキリルを見て少しだけ口角が上がる)

……あ、なんだ…そういう感じのやつか。はっず……。

(初めてちゃんと反応してもらえて少しだけ嬉しそうにへら、と表情を緩ませるも、すぐに自分の行動を思い出し片手で顔を覆う)

ふっ……。

(忙しいやつだと思い、再びアデプトに視線を落とす)

オレと違ってアンタは落ち着きあるな……歳下なのに……。

(恥ずかしさを紛らわすようにぱたぱたと手で顔を扇いで、再びアデプトに視線を落としている叶雨くんの表情を覗き見つつ)

そうか？別に普通だと思うが。

(アデプトに視線を落としたまま)

普通……今どきの大学生ってそんなもんなの…？ロシアの気候よりドライじゃん…。
…………にしてもあっちぃな……、お前大丈夫？

(首筋を汗が伝う気持ち悪い感覚に辟易とした表情を浮かべて、顔色が殆ど変わっていないように見える叶雨くんの様子をそのまま伺う)

なんか飲み物買ってくるけど…お前も要る？

(話し相手になってくれたお礼も兼て、と思い提案する)

は？……ロシア？
(眉をぎゅっとして)

あぁ、じゃあ俺も行く。ちょうど喉が乾いてたし。

(立ち上がって)

ロシアは………えっと、オレの出身国…って言ってもこっちじゃわかんねぇか……。とりあえず寒いとこなんだよ。

(説明しようとしてクセなのか手をふわふわと空中で回すも、途中であきらめ)

……えっ、あ、オッケー。じゃあどっか売ってるとこ……この世界って自販機とかある？
いや、なければどっかの喫茶店とかでテイクアウトとか、そういうの買うか。

(そういえば現代と似てる世界ではあるが、自販機などはあるのだろうか不慣れな場所故分からず尋ねてみるが、無い可能性もあるだろうとすぐに方針を切り替える。)

……そうかよ

自販機ならあそこにあんだろ
ま、他の国ではあんま見ねぇけどな
(公園の隅にある指差して)

あ、ほんとだ。……全然見えてなかったな。
まぁ…明らかにファンタジー色強いもんな、他の国は。

(言われてみれば確かに自販機はそこにあり、あまりに周りが見えていないな、と少しだけ苦笑する。)

………何か好きなのある？

(とりあえずお金を投入する前に隣の彼の欲しいものを聞いておくべきだろうと、視線を送り問いかける。)

別に……なんでも
お前先に買えよ

(キリルの一歩後ろに立って)