タイトル |
ダンジョー飯 |
作成者 |
冬越 弾正(p3p007105)
|
あらすじ |
無辜なる混沌は不思議な音で満ちている――そんな音達を『特殊食』で食らい、独特の味に魅入られている者達がいた。
ローレット所属の特異運命座標・冬越弾正も、そんな音食家の一人。
不思議なグルメの世界をローレットの皆にも体験してもらいたいと思った彼は、練達のエンジニア辻峰道雪の手を借り、装着すれば音の特殊食が楽しめる魔法のヘッドギアの開発に成功した。
「さぁ、皆で一緒に楽しもう。不思議な音をめぐるグルメ旅を!」 |
現在の割当 |
プロフィール『冬越 弾正』 |
オープニング |
●
練達某所。電気街のジャンク屋の一角で、一人のエンジニアが発明品の完成を急いでいた。
彼の名は辻峰 道雪。イーゼラー教の信徒であり、ローレットの特異運命座標・冬越 弾正(p3p007105)と宗教活動を共に行う相棒でもある。
「……ふぅ。流石に眠気で効率が落ちてきたな。急ぎの仕事だが、少し仮眠を取るか……」
目頭を押さえて立ち上がり、作業場を彼が離れていく。
ほどなくして再び作業場に現れたのは、道雪ではなかった。
「こいつが道雪の新しい発明品か」
作業場に置かれていた作りかけのヘッドギア。その電子プラグに持ち込んできたコードを刺し、小型の端末に情報を抜き出す。データを眺めた後、侵入者が発した声は怪訝そうなものだった。
「どうやら味覚にまつわる道具らしいが、いったい何に使うんだ?」
しばしの沈黙。悩んでも結論が出ないと判断した侵入者は、端末のコンソールを弄りプログラムのほんの一部を書き換える。警告文をウィルスで巧みに握り潰し、何もなかったかのように更新履歴を書き換えて――
「フン、まぁいいさ。奴への復讐が果たせるなら、何が起ころうとしった事ではない」
元の位置にヘッドギアを置き直した侵入者は、残酷な笑みを残してその場を去った。
|
基本マップ |
基本100x100 |
チャート |
|
成功時エンディング |
●
「やれやれ。まさか自分自身の依頼がこんなに大変な事になるとは思わなかったな」
「すまなかったな、達の皆さん、そして弾正。エンジニアの物づくりの原動力とは、時にあのように闇を深めていく事もある。あの恐ろしい化け物は、俺が生み出してしまったのかもしれない」
深々と頭を下げる道雪に、弾正は顔を上げるよう促す。
「いいんだ。柴葉が勝手に嫉妬しただけで、道雪殿のせいじゃない」
「そう言ってもらえると心が救われるよ。せめてものお詫びに、ヘッドギアは皆さんへ差し上げよう」
「本当か!? よかった、これでまた皆と美味しい音を探す旅ができるぞ。次回は今日行かなかった国にでも……うおっ!?」
達の面々がヘッドギアを外した途端、煙が上がってショートする。様子を見た道雪は肩をすくめた。
「まぁ、弾正の全力歌唱のエネルギーを食事として出力したんだ。負荷に耐えられず壊れてしまうのも納得だな」
「え……えぇぇ、この流れで壊れたのか!? 修理とかはっ…?」
「無理だ。柴葉のウィルスに原本のデータを根こそぎ浸食されてしまったから」
そんな、と頭を抱える弾正。達の励ましを受けて彼はようやく気を取り直し、よしと両手で頬を叩いた。
「音が食えないなら普通に飯を食いに行こう! 今日は俺のおごりだぞ!」
弾正にとって、皆の喜ぶ声が一番のごちそうなのだ。 |
成功時称号 |
音食極めし弾正の友 |
成功時記念品名 |
壊れた音食ギア |
成功時記念品説明 |
練達のエンジニア・辻峰 道雪が開発したヘッドギア。音の情報を味覚に変換し、舌へ出力する事で『音を食べる』事を可能にする。今は壊れており、修復が難しいようだ。それでも冬越弾正との思い出の品に違いない。 |
失敗時エンディング |
●
悲しい思いを振り払うように弾正はgivenへ声をかける。
「やぁgiven、来てくれるのを待っていたぞ!」
夢か現か、悲劇は繰り返されるのかもしれない。しかし無辜なる混沌の希望であれば、いつかはきっと―― |