「わぁ。立派な温泉宿。この建物の作りは豊穣で見たことがあるかもしれない」
着いたのは、所謂純和風な温泉宿。
到着すると、女将さんらしき人と、足元には猫が。
早速のお出迎えに和む一行。
「それでは早速お部屋にご案内いたしますね。お夕飯は18時ごろを予定しておりますので、それまで温泉に入ってお寛ぎください」
通された部屋からはいい畳の香りがする。
窓の外からの眺めもよく、存分に羽を伸ばせそうだ。
「当温泉は、いつでも何度でもご入浴頂けますよ。
しかし助かりました。面倒な魔物が出るようになってから、客足が遠のいてしまい」
ん?雲行きが怪しくなってきたな?
「あの、それはどういう…?」
問う貴方に、女将はいう。
「時折温泉好きな魔物が出没するようになりまして。
…ああ、追い払える程度の強さらしいのですが、それでも魔物が出るとなっては」
悲しそうに目を伏せる女将。
仕方がない。魔物が出たら討伐しますよと約束して、貴方達は温泉に向かう。
「ねぇ。温泉で魔物が出たら戦うの?」
「当温泉は、着衣での入場を遠慮いただいております。よってバスタオルで」
「女将ちょっとまって。魔物出たらバスタオルで戦えと?」
「そうなりますね」さらり。