神としての性質
混沌では失われた紫桜の神としての性質。
一つ、紫桜が信者と定めた者を紫桜は殺めることが出来ない。
一つ、こちらがより重大な性質である。
それは紫桜の中にある呪いである。
それらは紫桜自身ではなく紫桜に向けられた物である。それらを己の中に抱え込む事で、人々を安寧へと導いてきた。
紫桜の中は蠱毒と化し、負の感情は強大な力を持つ呪いへと至っている。

人の身へと落ちたとしても、呪いは無くならない。紫桜が紫桜であるという事実が抑え込んでいるのである。もし、紫桜が紫桜で無くなればその時は━━

桜神教
練達に存在する区画、【再現性九龍城】。
その中部の一角。一際目立つお屋敷がある。門には『桜神教』の看板。
「おうしぇんきょう」と名乗る宗教団体の拠点となっている。

桜神教とは紫桜を神と崇めている宗教団体である。
教祖は存在せず幹部が数人、他信者で構成されている。
幹部は紫桜の世話役でもある。
信者たちが紫桜の姿を見られるのは1ヶ月に1度ある謁見の時だけである。

この屋敷にいる間の紫桜は神の姿である為、人の姿は彼らには知られていない。