PandoraPartyProject

公認設定一覧

サルヴェナーズ・ザラスシュティが公開している公認設定の一覧です。


貴方の記憶I(全員に公開)
精霊であった頃を、少しだけ、ほんの少しだけ覚えている
精霊種として顕現する時に、どこかに置き忘れてしまった、とても大切な記憶

私は知らない
暗闇の底に沈んでいるだけの存在だった私を、どうやって見つけたのか

私は知らない
どうして貴方が、私のために神殿を建てて、祈りを捧げてくれたのか
どうして貴方が、暗闇の中で火を焚いて、見えないはずの私を見つめて、夜が明けるまで話しかけてくれたのか

私は知らない
どうして貴方が、いつからか来なくなってしまったのか。ただ単純に飽きてしまったのか、寿命だったのか、それとも盗賊や魔物に襲われたのか
(257文字)
貴方の記憶II(全員に公開)
貴方はもう居ない
貴方の名前も、姿も、確りとは思い出せない。それがたまらなく悲しくて
貴方が、どこで生きているのか、どこで死んだのか、幸せなのか、幸せだったのか。せめてそれだけは確かめたくて
私は、今、ここにいる

なぜ貴方が来るのをずっと心待ちにしているのか、なぜ貴方を想うと魂の奥が焼けるように痛むのか、ずっと分からなかったけれど
嗚呼、今は分かる。私が人であったならば。私に人と同じ心があるとするならば
この気持ちは、あの願いは、

きっと、恋だった
(219文字)
汚穢の檻I(全員に公開)
昔々、聖なる山の頂に、精霊の宿る不思議な石がありました
不幸にして罪や穢れを背負ってしまった人がその石に触れて祈ると、身代わりになってくれるのです
多くの人が、救いを求めてその山を訪れました

ですが、それは永遠には続きませんでした
罪や穢れを溜め込み過ぎた石が、災厄を生み出す呪いの石に変わってしまったのです
慌てた人々はその石を山の地下深くに封印しましたが、それでも災いは止みません
やがてその辺りには、誰も住まなくなってしまいました
(212文字)
汚穢の檻II(全員に公開)
そこに一人の神官が現れました。彼はどんな災いも恐れません。
聖なる山を取り戻すために、彼は僅かな術と道具、そして溢れんばかりの勇気を頼りに、石から溢れる蛇や羽虫を払い、呪詛の川を越えて、地下に乗り込みました。
そして神殿を建て、炎を焚いて祈りを捧げ、石に溜まった罪や穢れを清め始めました。
やがて山は、元の美しい姿を取り戻しました。

その後、その神官がどうしているのかは分かりません。
ですが、きっと何処かで幸せに暮らしているのでしょう。石に宿っていた精霊と共に。
(227文字)
汚穢の檻III(全員に公開)
彼女は、かつて共に時を過ごした神官を探している
『聖山の地下から出ない』という誓約を破り、失ってしまった記憶の暗闇をかき分けて
再び共に時を過ごす事はできなくても、あの人がどこで生きているのか、どこで死んだのか、幸せなのか、幸せだったのか、それだけは確かめたくて

だが、その願いが叶う事はない
神官は、暴走して災厄を撒き散らし始めた彼女を止める為に命を落とし、彼女の頭上に輝く光輝の冠に取り込まれた

彼女は、心の何処かで真実を予感している
それでも探し続けるのだ
自分があの人を殺してしまったのだと、認めたくなくて
あの人は確かに幸福の内に生涯を終えたのだと、その証を見つけたくて
偽物でも構わないから。どうか。お願い
(300文字)

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