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公認設定一覧

物部 支佐手が公開している公認設定の一覧です。


八十物部I(全員に公開)
それは、我らの『果たすべき使命であり』、『捧ぐべき贄』だった。
始まりが何であったか、もはや語り部ですら明確に記憶していない。
だが、語り部の舌すら届かぬ遥か昔から、それは我らの使命であった。
八百万が住まう新たな拠点を切り開き、その地に住まう獄人を立ち退かせ、抵抗する者があれば見せしめに討伐して、帝のご威光を天の下に余すところなく知らしめる。我らは、そうやって世代を重ね、長い時を生きてきた。
(195文字)
八十物部II(全員に公開)
獄人とて生活があり、友や家族がいる。
住み慣れた土地を追われ、親しい者を討たれれば、八百万にどのような感情を抱くかは問われるまでもない。
獄人との溝が修復不可能なまでに広がっていることは理解していたが、使命を果たすためには致し方のないことであったし、何より、大人しく立ち退かず反旗を翻しては、幾人もの同族を殺めた獄人と手を結ぶ理由はないと思っていた。
獄人の討伐には、幾人もの八百万の利権が絡んでおり、獄人を討伐して物資を確保することで救われる八百万もおり、今さら止めたいと思ったところで、政治的に止められぬという事情もあった。
(261文字)
八十物部III(全員に公開)
状況が変わったのは、陛下が即位されてからだ。
獄人の討伐が罪と判断されれば、獄人と引き換えに救えるはずであった八百万を救えなくなり、部下や家族を食わせることもできなくなる。何より、そもそも帝や同族のために行っていた汚れ仕事を罪に問うなど、あんまりではないか。
八扇の筆頭であった長胤様に訴えて、陛下の心を動かさんとしたが、もはや流れは止められなかった。
各地の獄人の権利が認められ、官職ですらも獄人に向けて開放され、かつて獄人討伐の中心であった我らは名誉と利権の多くを失い、政治の片隅に追いやられた。
(247文字)
八十物部IV(全員に公開)
だが、その状況は再び変わる。同族であり、長胤様の想い人であった蛍様が、獄人に殺害されたのだ。
嗚呼、やはりだ。やはりこんなことは間違っていた。先の帝のお考えこそが正しかったのだ。
その知らせを受けて、謂れなき不名誉に苦しみ、身を潜めていた我らは剣を抜く。蛍様の殺害に直接関わっていたか否かは問題ではない。図々しくも都を食い荒らし、救えるはずであった八百万を死なせ、陛下の御威光を汚していることこそが罪なのだから。
(204文字)
八十物部V(全員に公開)
その後のことは、多くの神使が知っている通りだ。
幾つかの争乱の後、陛下が戻られ、天香は破れ、獄人の討伐に関わっていた者は処断された。
それは程度の差こそあれ、陛下に弓引くことを良しとせず天香から距離を置き、中立を保った物部氏とて同様であった。
戦後、かつては八十物部と称され威勢を誇った物部氏は解体され、所領と利権のほとんどを没収された。本貫の地の片隅に位置する、辺境の所領のみを残して。あるいは、物部氏を罪人として扱わず、弱小とはいえ地方領主として存続させたのは、陛下の温情であったか。
半ば追放されるような形で辺境へと追いやられた物部氏の行く末がどうなるのか、それは、神のみぞ知る。
(289文字)
支佐手I(全員に公開)
支佐手は、獄人の討伐に関わったことを後悔していない。
あれは同族のために必要なことであり、都での一件も蛍様を殺害した報いであったからだ。
自分たちが辺境に追いやられている現状から考えれば、陛下の御心に沿っていなかったのは確かであろうが。
(116文字)
支佐手II(全員に公開)
それよりも心配なのは、お仕えしている宮様のことだ。あれほど(獄人は対象外であったが)お優しく、仕事熱心で、思慮深いお方であったにもかかわらず、辺境に追いやられて以降は、怒りっぽく、政務を顧みず、酒色に耽るようになってしまった。これまでのことを全て否定されてしまったようで、何もかも嫌になってしまったのであろう。
支佐手はそのことを悲しく思い、どうにかして元の宮様に戻って欲しいと願っている。
あるいは自身が神使として手柄を立てれば、宮様の名誉回復が叶い、全てが丸く収まるのではないかと。
(241文字)
支佐手III(全員に公開)
支佐手は、獄人の討伐に関わっていたのはあくまでそれが職務であったためであり、獄人への差別意識等は特に持っていない。
故に、繁茂についても、頼りになる仲間として認識している。思慮深く、腕が立ち、背中を預けるに申し分ない仲間であると。
だが最近、繁茂を見る度に、何故か脳裏にちらつく記憶がある。蛍様が獄人の無法者に殺され八百万達の獄人への報復が始まった夜の一件だ。
(178文字)
支佐手IV(全員に公開)
あの夜、支佐手は上層部からの指示を受けて、下手人と思しき獄人の討伐と、立ち退きに抵抗する獄人の掃討を行っていた。
下手人の引き渡しと立ち退きを要求し、歯向かおうとした者に警告のため矢を放ち、引き渡しと立ち退きの刻限が過ぎれば獄人の街に火を放った。その混乱と戦いの最中、致命傷を受けて死んだ者の側に、繁茂がいたような気がするのだ。
だがまさか、「おんし、あの時あの場に居たか」と問えるはずもない。
問うたところで何も解決しないばかりか、背中を預けるに足る仲間を失う結果になりかねない。
故に支佐手は、その問いを胸の奥にしまう。願わくば、人違いであって欲しいと思いながら。
(280文字)
支佐手V(全員に公開)
繁茂に対して表面上は友好的に接しているが、蛍様が殺害され八百万達の獄人への報復が始まった夜の一件に繁茂も関わっていたのではないかと疑っており、密かに過去の記録を調べている(85文字)

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