ラド・バウ
闘技場設定は『練習場』から!
現在RC:0 (SRC:0)
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裁きの大門現在報酬:基礎EXP16%、ファイトマネー系アイテム×2
最低参加レベル=26レベル
壮麗なファンファーレが鳴り響く。
重く響いてくるのは、空砲の雄たけびか。
「ここまで来たなら、絶対に勝ちなさい? 勝たなきゃ許さないんだから!」
そう言ってイレギュラーズの背を叩いたのはセコンドを買って出たリーヌシュカ(p3n000124)である。
イレギュラーズが応じると、リーヌシュカは頬を染め、そっぽを向いた。
この試合は、いよいよC級昇格を賭けた挑戦だ。
相手は門番とも呼ばれる闘士ゼラー・ゼウスである。
強力無比な重戦士と聞いているが、果たして。
――この戦いは見逃せないぞ!
――新進気鋭の大スターイレギュラーズと、C級への門番ゼラー・ゼウスの戦いだぁ!
石壁に反響するリングアナウンサーの声は、否が応でも闘いの刻を告げに来る。
光へ向かい歩き続けると、一気に視界が開けた。
誰も居ない。
そう思った矢先。
上空から感じられた強烈な闘気に、イレギュラーズは天を仰いだ。
直後――爆音。
「我が名はゼラー・ゼウス。汝の死を諫める裁定者なり」
立ち上る土煙の中。大地を穿つクレーターの中心に、その男は立っていた。
二振りの蛮刀を交差させ、重甲冑に覆われた素顔は見えない。
――
――――
「いい? ゼラー・ゼウスは門番気取りよ。
C級と目される実力を持ちながら、D級に止まり続けている異色の闘士なの」
試合開始前、イレギュラーズはリーヌシュカと共に作戦を練っていた。
「自分より実力が下の相手を圧倒するのが好きって、性格わるすぎだって思わない?」
あっけらかんとしたリーヌシュカの物言いに、イレギュラーズの緊張が少しほぐれる。
ゼラーはD級闘士に素顔を知る者はなく、C級以上は黙して語らぬとされる謎の戦士だ。
極めて高いタフネスによって対戦相手を圧殺するような重厚な戦いぶりが特徴である。
「ラド・バウは命を賭けた戦場よ。
て言ってもC級程度じゃ死者なんて滅多に出ないけど、『再起不能』がないわけじゃないわ」
先程リーヌシュカはそう述べていた。
「だけどゼラー・ゼウスと戦って『再起不能』になった闘士は『一人もいない』の」
その意味は。
「知るわけないじゃない。だからあなたが見つけるの。私だってまだ挑んだことなんてないんだから」
なるほど。そう来たか。
――――
――
「特異運命座標と言えど、我が剣は容赦せん!」
ゼラーが二振りを払った。仁王立ち。堂々とした構えだ。微塵にも隙はない。
――イレギュラーズ! イレギュラーズ! イレギュラーズ!
今や会場の声援は、全てイレギュラーズにのみ注がれていた。
さあ挑もう。試合開始だ。