ラド・バウ
闘技場設定は『練習場』から!
現在RC:0 (SRC:0)
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拳ひとつで家が建つ現在報酬:基礎EXP16%、ファイトマネー系アイテム×2
最低参加レベル=10レベル
●D級闘士への道
「貴様がローレットから来たという戦士……か」
2メートル近い球体の上に片足立ちする男。
もしあなたがラド・バウにあしげく通う闘技場マニアであるなら知っているかもしれない。
セルゲイ・セルアスキー。
二つ名は――『カーペンター』。
D級への門番と称される彼を突破すれば新たなランクが開かれる――
「この球体が気になりますかな」
木拳流師範ロウは、杖をついてゆっくりと中庭へと出た。
「ここには一本の樹が生えておりました。
それを拳で削り、バランスをとってまた拳で削る。
これを繰り返すことで球に近づけていく。
セルゲイは20年の時をかけて……これを作りだしました」
老人はホッホッホと笑うと、杖で球を突いた。
するとどうだろう。
球体はごろごろと転がり、下には木の根だけが残っていた。
……というのが、セルゲイにまつわる逸話である。
「この球体は我が拳の成果。
我が拳は木を削り、生命を絶つ。
鍛え上げた技を見るがよい!」
セルゲイは球体の上から飛ぶと、裏拳によって球体を殴り飛ばした。
やわらかくもしなやかな打撃は球体を浮かせ、観客席へと突っ込んでいく。
セルゲイおきまりの玉入れパフォーマンスだ。
このパフォーマンスには続きがある。
ファンたちが手のひらサイズのゴムボールを次々にセルゲイへと投げ込むのである。
「見よ、隙のない我が拳!」
軸足回転によって反転したセルゲイは顔面めがけて投げられたゴムボールを左フックではじき飛ばし、腹めがけて飛んできたボールをアッパーカットではじき飛ばす。
更に再び顔面めがけて飛来したボールに、まっすぐな正拳突きを繰り出した。
「破ッ――!」
走る衝撃。
空気が爆ぜる音。
そしてセルゲイの顔面の中央にめり込むゴムボール。
「…………」
「…………」
「今のは、パフォーマンスだ」
顔の中央を赤くしたまま、セルゲイはあなたへと向き直った。
「いざ尋常に、勝負!!」