PandoraPartyProject

クエスト

現在RC:0

  • おうたのへたなおばあちゃん
    現在報酬:基礎EXP18%、最新闇市アイテム×1

最低参加レベル=12レベル


 潮の匂いにはすぐ慣れる。
 なにせここは海の真ん中だ。
 否、言い切るには大いに語弊もあろうか。

 ネオフロンティア海洋王国の辺境に、定期航路すら持たない小さな島がある。
 あると言えば数えきれぬほどあるのだが、この島はその一つだ。
 いくつかの海岸。たった一つの山。それを囲む森林――と呼ぶには余りに小さい木々の群れ。
 島に一つだけの小さな村は、これまた小さな漁港を抱いている。
 このスカイウェザーの漁師達が暮らす村の名をシレーナと呼んだ。

 時折、冒険家が気まぐれに立ち寄ると村の人達は「こんな村に名物なんてありやしない」と口をそろえる。
 村人の大半は荒っぽい口調の漁師達だが人柄はおおらかで、いざ立ち寄れば快く歓待してくれる。名物なしと謙遜もするが魚が旨く、特に焼いた干物が酒と良く合う。想像するよりもずいぶん柔らかく肉厚で、よく脂の乗った身が口の中でほろほろと崩れてぎゅっと旨味が溢れてくる。皮もぱりぱりでこいつが堪らない。
 冒険家はそれを肴に二、三日しこたま酒を飲み、満足しただけの金を払って立ち去って往くのが常だと言う。
 一度ならず顔を見せる冒険家も居れば、それきりの者も居る。
 冒険の舞台を変えたのか。不幸にも命を落としたのか。あるいはこんな村のことなど、すっかり忘れてしまったのか。
 ともかくそんな小さな村なのである。

 黄昏時。夕日が海面に眩しいきらめきをこぼしていた。
「おばあちゃん、おうたがへたね!」
 海岸の砂を蹴り、年端も行かぬ少女が駆けていった。
「でも元気でた!」
 振り返って叫ぶ少女に向け、老婆は優しげに微笑んだ。そして転ばぬようにと声をかけてやる。
 この村の外れでよく見られる光景だ。

 老婆は村に代々伝わるという奇唄の歌い手である。
 これもこれで名物ではあろうが、残念なことに興味を持つ者は居なかったようだ。
 歌詞もなく音程もめちゃくちゃで、あまりに間抜けな音の連なりはとても唄と呼べる代物ではないらしい。
 ありていに述べるなら『ド下手っクソ!』なのである。
 陽気で聴くと元気が出るとは良く言ったもので、酔っぱらいを真似していると言ったら皆が信じそうな唄だったりする。

 老婆は他に何も歌わず、村人達と日々の生活を立て静かに暮らしている。
 毎日。毎日。
 ただの一日も休まず。
 黄昏と共に奇唄を歌って暮らしている。
 なぜ歌うのか、その意味など誰の一人も知らないままに――


「夕方になると現れる魔物を退治すればいいのね?」
 そう言った『冒険者』アルテナ・フォルテ(p3n000007)に、スカイウェザーの男が頷く。
 この男は村長であり、ローレットへの依頼者であった。
 逞しく日焼けした屈強そうな壮年だが、壊れた櫂を杖にしており足の包帯が痛々しい。
「そうなんだよ。俺もこの有様でな、お前さん方よろしく頼むぜ」
 イレギュラーズ達が頷く。
 情報自体はローレットで聞いているから、これは最終確認。言わば念押しだ。
 魔物は毎日現れるという訳ではないようだが、何隻かの船が破損し、数名の漁師が怪我を負っている。
「魔物が出るなんざ、今までなかったんだがよ」
 この村長も魔物にやられた口で、小さな村には大きな打撃であろう。

「まあ『歌い手』のバアさんがちょいとケガしててな。不幸中の幸いってのか、なんてえのか」
「歌い手?」
 なんでも魔物が現れるという岩場で、毎日黄昏時に老婆が古い奇唄を歌っていたらしい。
 歌う理由も何も村人達にはよくわからないが、とにかく昔から伝わる唄なのだそうだ。
 そんな老婆はついこの間、山菜を採る際に足を滑らせ怪我をしてしまった。怪我の程度は軽かったのだが、大事をとり寝ている。
 だから魔物が現れた日は現場に居らず、襲われずに済んだというのが村人達の言だった。
 たしかに魔物の襲撃は、転ぶよりも遙かに危なかろう。仮に老体の転倒と並べたとしても、比べようがない程に。

「それでよう」
 村人達からの情報では、魔物が現れる時には奇妙な音が鳴り響くらしい。
「うるせえのなんのって、耳が痛くなっちまう」
 村長は苦虫をかみつぶしたような顔で首を売る。
「俺は生まれてこの方、こんな音は聞いたことがねえ」

 魔物の特徴は聞く限り、ごく普通のモンスターである。
「けど、ちょっと気にならない?」
 アルテナの言葉にイレギュラーズが頷く。
 話に出た音というのは、いったい何なのであろうか。村人達にとっても皆、初めて聞く音らしい。
 それに偶然かもしれないが、魔物が現れたのは老婆が歌わなくなった日からだと言う。
 何かあるのではないかと、そう思えた。

 だがそうこうしているうちに時は黄昏だ。
 気になる所はあるが、魔物が現れるらしい時間になりつつある。

 イレギュラーズ達が得物に手をかけ水平線を睨み付けていると。

 噂の音、不快極まる『魔の海鳴り』が耳を刺し――

クエスト詳細

 海洋の田舎が冒険の舞台です。

・敵
 ケートス×4

 犬面魚身にヒレのような手足を持つ怪物達です。
 大きさは三メートル程。
 特殊な攻撃はしてきませんが、そこそこタフです。
 傷ついた相手を集中攻撃する習性があるようです。
 退治してやりましょう。

・同行NPC
『冒険者』アルテナ・フォルテ(p3n000007)
 近距離攻撃を中心に、傷が深くなってきた場合は回復を行います。

 担当GM『pipi

同行者(最大2人)

同行者は、経験値・報酬・称号等は入手出来ません。また、同行された通知も行なわれません。

味方NPC

アルテナ・フォルテ

対戦相手

ケートス
ケートス
ケートス
ケートス

全体の成績

総挑戦回数468回
勝利365回 敗北101回 引き分け2回

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