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文化保存ギルド

今夜の喋り場その53

私の部屋、ゲストと二人で喋る場所。

正確には、貴族がこの書庫という屋敷に来た際に執務を執り行うために用意された部屋。

それも今はイーリンの自室となっている。
といっても内装は殆どいじっておらず、書斎机と来客用のソファとローテーブル。本棚と唯一追加されただろうベッド。効率を重視する彼女にとって、ワンルームマンションのようになっているのだ。

おそらく、彼女自身が掃除しているのではない。そう思える小綺麗な部屋。貴方を迎えたのはそういう部屋だ。

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ん、ああ。これ?
その、感情が高ぶると出てくるのよ。いまのは……泣いているのかしら、それとも他のか、ちょっとわかんないわ。
嬉しいのもあると思うけど、っていうか戦場でよく見てたでしょ、貴方も
(髪から漏れ出た燐光は熱くも何もなく、手の上に乗ったらふっと雪のように消えてしまう。ふわふわと髪から小さくあふれるのは、沢からホタルが出てきているようにも見えるし。焚き火の中から出てくる火の粉のようにも見える)

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