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シナリオ詳細

秋でも冬でも真冬でも、水着を着ようと思えば着られるよね?

完了

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●温泉地の悩み
 温泉と海は、意外と近い関係にあったりする。
 なんかこう地質学的な問題とかはどうでもいいが、温泉あるところに海があることも多い。
 とりあえずはそういうことだ。
 そして……そんな海の近くの温泉街に今、とある問題が発生していた。
「くそっ、また来てしまった……タコの取り分の季節が……!」
 酒造のオーナーたちが、樽を目の前に頭を抱える。
 樽酒を保管している間にちょっと量が減っている事を「見えざる取り分」とかまあ、そんな感じの呼び方をすることがある。
 しかし、タコの取り分とは何なのか?
「あの酒好きのタコ共め……! 酒を渡さなければ暴れるし、いっそ煮込んでやりたい……!」
 そう、今……この町は、酒好きのタコモンスター達に毎年のように新酒を狙われていたのだ。
 大人しく差し出せば良し、差し出さなければ街中でタコ踊りの触手祭りである。
 なんたることか、閑静な温泉街があっというまにひどい事になってしまうのだ。
 なんとかしなければならない。
 酒造のオーナーは考えた末、1つの方策を考えだす。
「そうだ……変態には変態をぶつけるんだよ!」
●お前は何を言っているんだ
「秋でも冬でも真冬でも、水着を着ようと思えば着られるよね?」
「お前は何を言ってるですか」
 モカ・ビアンキーニ(p3p007999)の突然の言葉にチーサ・ナコックは訳が分からない、といった表情になる。
「秘密結社フェチーズにでも入社したですか?」
「いきなり酷い事を言うね。これでも自分の店を持つ身なんだが」
「まあ、いいです。そんな怪人水着女に丁度良い依頼があるです」
「いや待った。その怪人を取り消してほしいんだが?」
「お望み通り、秋でも水着を着る依頼なのです」
 モカは渡されたチラシを見て「ん?」と声をあげる。
「秋の温泉水着美女コンテスト……? 普通に見えるな」
 秋の温泉水着美女コンテスト。要は温泉と水着と美女というキーワードで観光客を集める的なアレである。
 優勝者には仕込んだばかりの新酒を一樽に三年寝かせた酒を一樽。それなりに豪勢な賞品ともいえる。
「ま、それを餌にフェチーズの連中に渡りをつけてほしいと頼まれたですが……」
 秘密結社フェチーズ。最近依頼人にもなっている超変態集団だが、残念な事に水着担当は常夏の地へと向かい、酒担当は二日酔い、温泉担当はちょうど温泉巡りに出ているし、触手担当は海洋に向かっている最中なのだという。
「なんだか色々聞き捨てならないワードが満載だった気がするな……?」
「まあ、ともかく。次点としてイレギュラーズでお酒にも触手にも抵抗のない人材を、と頼まれたですが」
「……私か?」
「ピッタリなのです」
 チーサはそう言うと、ニヤリと笑うのだった。

GMコメント

モカ・ビアンキーニ(p3p007999)さんからのアフターアクションに伴うシナリオです。
さて、今回の皆様の役割は1つ。
「温泉水着美女コンテスト」を盛り上げ、酒の上納を要求しにくるタコモンスターどもをそのイベントの1つとして退治してしまうことです。
何しろタコモンスターが暴れる温泉街にお客さんはきませんからね(鉄帝ならともかく)。
映える戦いが必要ってわけです!
どういうノリでやるか決まれば、イベントスタッフの皆さんは全面協力してくれます。

なお、現在のプログラムです
・開幕コンサート(担当者:現在調整中)
・参加者紹介
・アピールタイム(KENZENさ重視)
・温泉ヒロインショー(VSタコモンスター)
・授賞式

なお、タコモンスターはステージ下に仕込まれた酒樽目掛けて屋根から飛んでくるので、上手く対応してください。
攻撃方法は触手による打撃や巻き付きです。全長2M、全部で5匹います。

無事にイベントクリアの暁には温泉で一杯……も楽しめます。
なお、開幕コンサートは特に指定がない場合は過去のフェチーズ関連の誰かが現れます。
むしろフェチーズ出てこいという場合は指定してもOKです。
(引き留めない場合は普通に歌って帰ります)

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

  • 秋でも冬でも真冬でも、水着を着ようと思えば着られるよね?完了
  • GM名天野ハザマ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年09月26日 22時05分
  • 参加人数6/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 6 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(6人)

レッド(p3p000395)
赤々靴
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護
ラクリマ・イース(p3p004247)
白き歌
モカ・ビアンキーニ(p3p007999)
Pantera Nera
オラン・ジェット(p3p009057)
復興青空教室
フィノアーシェ・M・ミラージュ(p3p010036)
彷徨いの巫

リプレイ

●輝け! 温泉水着コンテスト!
「温泉と酒が堪能出来ると聞いたぜ!! ホスト経験もあるから盛り上げは任せろ! 俺はタコになんか絶対負けねえからな!!!!」
 秋空に、そんな『期待の新人』オラン・ジェット(p3p009057)の声が響く。
 しかし古来より「絶対に負けない」とあらかじめ宣言すると負けるというジンクスがあるが、その法則に則るとオランも負けるのではないだろうか?
 とにかくオランは声がしっかり出るように準備中であり、中々の熱意が籠っていることが伺える。
「ふむ……私はチーサさんに誤解されているのだろうか? ただの格闘に強くてユーモアセンス溢れる美人料理人なのに……」
 一方、『Pantera Nera』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)がベースの調整をしながらそんな事を呟いているが……何かのギャグだろうか?
「やー……本当に来るとは思わなかったっす……」
「何を言ってるんだね、私達を呼んでおいて」
「うむ。まあ、呼ばれたからにはしっかり盛り上げようではないか」
『赤々靴』レッド・ミハリル・アストルフォーン(p3p000395)に呼ばれてやってきた秘密結社フェチーズの2人……ギター担当のリングナイトとドラム担当のパンチライオンが頷きあう。
 ちなみにレッドからのお誘いの言葉は「秋風でパンチラが見えるぞ」と「タコで困る人妻が出てくるかも」である。これはひどい。
 ともかく頭数は揃っている。
 そう、これから開幕ライブが始まるのだ。
「えっと……そうですね、頑張りますかね」
 そんな中、『守る者』ラクリマ・イース(p3p004247)が顧客の安全を最優先にスタッフさんと打ち合わせをしていた。
 コンサートの間に観客の配置など、その辺りをしっかりと打ち合わせし実行しておかなければならないのだ。
「熱くなれよ! テンション上げてこうぜえ!」
「盛り上げていこーっす!」
 オランのボーカルにモカとレッドのツインベースが圧倒的盛り上がりを見せて、会場が大きく沸いている。
「なるほど、これがロックというものか……!」
『セクシーの魔法』フィノアーシェ・M・ミラージュ(p3p010036)は目の前で始まった爆音ライブに身体を揺らし、自然発生したウェーブにものっていく。
 やはりノリの良い音楽は盛り上がるし、この後コンテストに参加するフィノアーシェの気分も盛り上がるというものだった。
 そうして開幕ライブは大成功に終わり……そうして、いよいよ「温泉水着コンテスト」が始まろうとしていた。
 そう、温泉水着コンテストである。その辺りは参加者の都合だ。
 つまり……『黒武護』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)のわがままボディが全部悪いということである。
 そう、始まりは数日前。
「へー、お酒がもらえるんだ。お酒を飲みながら温泉には入れるのは魅力的だね、頑張ろう!」
 そんな事を言いながらやってきたムスティラーフは、温泉水着美女コンテストに人が集まらないという話を聞き、立ち上がったのだ。
「美女の数が足りない? よし、僕がコンテストに参加しちゃうよ! 温泉水着美女コンテスト改め温泉水着美爺コンテストだ! あ、爺も僕一人か……こうなったら無差別コンテストだ! みんな集まれー!」
 とまあ、そんな経緯で無差別コンテスト……すなわち温泉水着コンテストに変わったこの大会。
「温泉水着ショー…盛り上げる助けになれれば幸いだ」
 そんな事を言って来てくれた『セクシーの魔法』フィノアーシェ・M・ミラージュ(p3p010036)の助けもあり、なんとか無差別イケメンふんどしコンテストにはならなかったようだ。安心である。
「えー、皆様! ついに温泉水着コンテストが始まりました。司会は俺、ラクリマ・イースが務めます。ほらツッコミ担当なので丁度いいでしょう? ボケには素早くツッコミ入れつつ進行していくのです!」
 ラクリマが司会ポジションをゲットしつつも、始まった。始まってしまったのである。
 混沌極まる、この大会が。

●地獄の温泉水着コンテスト
「まず1人目は……今大会の目玉にして大本命! 『お腹に夢と希望が詰まっている』! 彷徨えるセクシーボディ、ムスティスラーフさんです!」
 ラクリマの紹介と共に登場したのは……白いフンドシも眩しいムスティスラーフだ。
「僕のアピールポイントは夢と希望がつまった大きなお腹だよ! バインバインで柔らか! 顔を埋めても大丈夫、KENZENだよ! 女の子の胸ならこうはいかないからね。お爺ちゃんのお腹なら触り放題だよ!ほら、柔らかくて気持ちいいよ?」
「ムスティスラーフさん、おさわりさせるのも禁止です!」
 早速ラクリマのツッコミが冴え渡る。天職なのかもしれない。
「そして水着は白い褌だよ! 輝く白さが眩しいね。後ろからはお尻がしっかり見えてとってもセクシャルだね!」
 キラリと光らせる歯は、とても83とは思えない輝きだ。
 フンドシの白さも相まって、輝きの白……といったところだろうか?
 同年代の女性たちから黄色い声が上がり、中々の高評価である。
「では2人目、実は性別不明! レッドさんです!」
「ふーっふっふっふ! ボクの水着はいくら汚れてもだい! じょう! ぶ! っす! ボーイッシュな格好でウォーターガンbang! bang! 靴もギフトで水着仕様っす!」
 言いながら水鉄砲を撃つレッドは、水着……というよりは多くの人には夏の乙女、という感じではないだろうか?
 ボーイッシュと本人の申告通りではあるが、実際どちらであるかは本人のみぞ知る。
 カッコいい&ちょっとかわいいをテーマにしたポーズでビシッとアピールするレッドの姿は、ちょっと小悪魔も入っている印象ではあるだろうか?
 一部の観客のムスティラーフショックも、それで少し和らいだようだった。
「では3人目! タコになんかぜってえ負けねえホスト、オランさんです!」
「ま、色々アピールポイントはあるけどよ。まあ何というか言ってもこのトライバル模様の入れ墨だな! かっこいいだろ!? これ生まれつきだぜ、ゼノポルタの『鬼紋』ってやつだぜ」
 言いながらオランは自慢の『鬼紋』を見せつける。本当に自信があるアピールポイントなのだろう、その語りにも熱が入っている。肉体もかなり鍛え上げているように見えるのだが、それはオランにとってはたいしたことではないのかもしれない。
「あとこう見えて練達でホストやっててよ。シャーマナイトって店なんだが来たら手厚く歓迎するぜ? 間違いなく楽しませてやるって!」
 集まった女性……年齢高めの方々が「キャー!」と声援をあげる。
 先程のライブの効果もあってか、かなり刺激が強いようだ。
 女性票をムスティスラーフと二分しそうな勢いだ。
「それでは4人目! セクシーの魔法を体現するフィノアーシェさんです!」
 ライブで盛り上がった気分も何処へやら。
 観客の前で黒ビキニを披露したフィノアーシェは、赤面してもじもじしてしまっている。
「アピールタイム…KENZENさ重視とはなんだ……? アピール……になるか、きりっと決めてみよう
 裏打薄翠を手にキリッと構えポージングしてみたフィノアーシェに、観客の男性陣から歓声が飛ぶ。
 中々に好反応なのはクールな見た目のフィノアーシェの奥ゆかしい……ように見える仕草と凛々しいポージングのギャップが受けたせいかもしれない。
「それにしても、少し寒くないか……くしゅん! もしやこのショーは我慢大会だったのか……?」
「違います! でも俺は司会になってよかったと思ってます!」
 実際寒くない。これはラクリマにとっては素晴らしい役得であった。
「さあ、最後の5人目! 強くてユーモアセンス溢れる美人料理人、モカさんです!」
 呼ばれると同時にモカはなんと調理台と共に舞台に上がってくる。
「え、モカさん?」
「料理人だからな」
 白のビキニ姿で料理を始めたモカにラクリマはツッコミの言葉を失うが……その意味は、すぐに理解した。
「おっと良い食材が乱入してきたな」
 屋根から飛んできたのは、タコモンスターたち。
「これはどう調理するか……大鍋アヒージョでも作ってみるか。オリーブオイルは大量に用意できるかい?」
「おおっと! 謎のタコが乱入! ここからが本番です! いいか、俺はエロ担当じゃないのです。俺に触ったら殺す……触らなくても殺しますけど」
 タコモンスター達にラクリマは絶殺の意思を籠めて睨み……そんなラクリマをタコモンスターたちは空気を読んだのか避けていく。
「おぉっと! 賑やかさに嫉妬してかタコさんの襲来っす! さあ、ボク達が勝てるように良い子の皆んなは応援っすよ!」
 あくまでショーの一部だとレッドを先頭に全員が舞台に乱入し、タコモンスターたちと衝突……そして響くのは。
「ああーん!」
「って触手ゥ!! うわっ……やめろ!俺は男だぞ……んぐっ……! 待て待て待てそこはまずい……俺には気になるやつが……!」
 響くのは、ムスティスラーフとオランの色っぽい声である。
 レッド、モカ、フィノアーシェの三人組は絶賛放置中だ。
「あ……タコに絡むオジさんの桃源郷が見え……ってあぁ!? 水着がっ!」
 地獄の桃源郷を遠い目になったラクリマからレッドがマイクを奪って実況しているが、モカとフィノアーシェの心境は複雑だ。
 別にえっちな目にあいたかったわけではない。
 乙女なのだ。そんなものは回避できたほうが良いに決まっている。
 決まっているが……乙女のプライドというものだって、存在するのだ。
 モカとフィノアーシェは頷きあうと、タコモンスターへ武器を構えて。
「この場で絞めてやるとしようか!」
「……そうか、KENZENとは健全の事か…! 何にせよこれ以上は色んな意味でやらせてたまるか! 怒りの天下御免かアロガンスレフトぉぉぉ!!」
 かくして、男だらけの触手祭り(ラクリマ除く)は見事に終了し……その成果だろうか。
 ムスティスラーフが優勝、オランが準優勝と3位以下に大差をつけて勝利したのだった。
 ……ちなみに、タコはモカに美味しく調理されて全員に酒と共に提供された。
「酒だ酒だー! えっ、つまみにタコ料理か……複雑な気持ちになるな。まあ食うんだがよ。もぐもぐ」
「僕の魅力でお爺ちゃんがいいって思ってくれた人がいっぱいいて嬉しいな」
 自分に絡んだタコを食べるオランとムスティスラーフを熱い目で見る女性陣が多くいるが……この祭りで、彼女達の性癖が歪んでしまったのではないだろうか?
 そんな懸念があることにはあるが……ラクリマもフィノアーシェもレッドも、何もかも忘れて温泉で地獄の桃源郷の記憶を洗い流して。モカはフェチーズの面々を捕まえて酒を飲み語り合っていたという。
 ……なんでも聞いた話ではおじいちゃん×ホスト×触手という謎の暗号がこの村から広く世界に流れて行ったらしいが……それを含め、めでたしめでたしである。

 

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

めでたしめでたし。
参加ありがとうございました!

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